column 552. 暮らす

「梅の季節がやってくる」

2019.02.22

「梅の季節がやってくる」

充分すぎるほどに冬も満喫し、そろそろ春が待ち遠しい今日この頃。

そんな中、白くカワイイ花を咲かせて春の訪れを告げてくれる「梅」がひょっこり顔を出してくれる季節が近づいてきましたね。

「梅」を見ると「もうすぐ春か~」と嬉しくなりますよね。

「梅の原産は中国」

「梅」は東アジアだけに生育し、中国が原産地だといわれています。

日本へは約1500年前、薬用の「烏梅(ウバイ)」として伝来しました。
これは「青梅」を「薫製・乾燥」したもので、現在でも漢方薬のひとつになっています。

こうして伝来した「梅」は、奈良・平安時代の貴族が観賞や、薬用の為に植樹した事がきっかけで全国各地に広がっていきました。

「梅」の語源は「熟む実」、
「うつくしくめずらしい」からきたと言われています。

「鶯宿梅」

そんな「梅」の一種に「鶯宿梅(おうしゅくばい)」と言う香りが優れた「梅」があるのですが、この「鶯宿梅」にまつわるこんなエピソードがあります。

ある時、宮殿の前の梅が火災のせいで枯れてしまいました。
当時の天皇、村上天皇はこれを残念に思い、かわりになる梅の木を探させます。
すると、歌人として活躍していた紀貫之(きのつらゆき)の屋敷に良い具合の梅の木があることを知りました。
そして天皇は勅命でその「梅の木」を宮殿に献上させます。

ところが宮殿にその木を植えようとしたところ、
その梅の木には紀貫之の娘が天皇へ向けて書いた歌が紙で結び付けてあったのです。

「勅(ちょく)なれば いともかしこし 鶯(うぐいす)の 宿はと問(と)はば いかがこたえむ」。
「恐れ多くも天皇のご命令ですから、勿論献上いたしますが、この梅に来る鴬(うぐいす)が『我が宿はどこ?』と聞いたら、私は何と答えればよいのでしょう。」

歌の心を知る天皇は、心をうたれ、この「梅」を「鶯宿梅(おうしゅくばい)」と名づけ、すぐに紀貫之の娘にこの梅の木を返したそうです。

この出来事は11世紀に成立した歴史物語「大鏡(おおかがみ)」の中で「鶯宿梅の故事」と言われ、現在でも語り継がれています。
なんともあたたかくほのぼのした話ですよね。

春は目前

「大鏡」のエピソードのように私達の心をほのぼのとさせてくれる「梅」。
これからもその可愛らしい花を咲かせ続けて欲しいものですね。

ここ仙台にも梅を鑑賞できるスポットが多くあります。

間もなく訪れる春。散歩やジョギングをする際は、元気に春の訪れを教えてくれる梅の花を探してみてはいかがでしょうか。

暖かくなってきたな~と感じたら、近くにカワイイ梅の花が咲いているかもしれませんよ。

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