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マンションは何階が住みやすい?各階のメリット・デメリットや向き不向き

2021.03.11

マンションは何階が住みやすい?各階のメリット・デメリットや向き不向き

マンションを選ぶとき、「階数」を希望条件の一つにされる方も多いです。同じ間取りでも階数が違えば、住環境や価格などに差が出てくる物件もあります。また、ライフスタイルや考え方によっても「住みやすい階数」は人それぞれ異なりますから、各階の特徴を知った上で物件を選ぶことも大切でしょう。

ここでは、マンションのフロアを「1階」「低層階」「高層階」「最上階」の4つに分け、それぞれに住むメリットやデメリット、向いているタイプの人などを紹介します。

1階のメリット・デメリット

●1階に住むメリット

マンションで1階を選ぶメリットの一つに、「価格が安い」ことが挙げられます。マンションの価格は下層階よりも上層階の方が高い傾向にあり、1階または2階がもっとも安い物件が多いです。

また、1階だと玄関を出たらすぐ外に出られますから、「外出がしやすい」こともメリットです。ゴミ出しも楽ですし、外出先から帰るときもベビーカーや重たい荷物を運ぶのが苦になりません。火事などで避難するときも、素早く行動できるでしょう。

「エレベータを使わない」こともメリットの一つ。大規模マンションだと朝の通勤通学の時間帯に混み合い、エレベータの待ち時間が長くなります。1階に住んでいればこうした時間のロスを最小限に抑えられますし、防災の面でもエレベータが止まって閉じ込められるという心配もありません。

マンションによっては「専用庭がある」物件もあります。ガーデニングを楽しんだり、子どもたちを遊ばせたりと戸建住宅のように暮らせるとして、人気があります。

●1階に住むデメリット

マンションによっては、1階だと外から室内が見える物件もあります。こうした物件では、「プライバシーの確保を考える必要」があります。外から見やすいと不審者が侵入しやすくなりますから、監視カメラなどで防犯対策をしているマンションを選ぶこともポイントです。

周辺環境によっては、「日当りや風通しが悪い」「車の音や排気ガスが気になる」といった心配もあります。特に大きな道路沿いでは、ばい煙の心配もあり、外で洗濯物が干せないとか換気がしにくいといったことも考えられます。

防災面では、すぐに避難できるというメリットがありますが、川や海に近い物件だと「水害や津波の被害に遭いやすい」というリスクも念頭に置きたいところ。1階の物件を選ぶときは、周辺環境をしっかり調べることが重要です。

低層階のメリット・デメリット

●低層階に住むメリット

低層階に住むメリットは、1階と同じく「価格が安い」「外出がしやすい」といったことがあるでしょう。2~3階に住んでいるなら、エレベータが混んでいたとしても階段で移動できますし、防災の面でも有利です。

1階と比べて良いところは、上下階に部屋があるため室内の熱が逃げにくく「快適な環境を保ちやすい」という点が挙げられます。特に冬は、下の階からの熱で保温されやすく、暖房の利用が抑えられ電気代を節約できることも期待できます。

また、1階よりも「日当たりや風通しが良い」こともメリット。ただし、隣に高い建物があるなど周辺環境によってはメリットになりづらいかもしれません。

●低層階に住むデメリット

外から見やすい物件だと「プライバシーの確保を考える必要がある」「外部から侵入されやすい」という点では、1階と同じく低層階のデメリットになるでしょう。

1階とは異なる点として、下のフロアに住んでいる方がいるため「生活音に配慮する必要がある」ことが注意点です。特に足音、イスや机などの家具を引っ張る音、洗濯機や掃除機の音などが響きやすく、注意しないと住民トラブルに発展する可能性もあります。気になる方は、マンションの防音性について確認すると良いでしょう。

高層階のメリット・デメリット

●高層階に住むメリット

一般的に高層階とは、10階以上のフロアを指します。高いところに位置しますから、「眺望の良さ」は格別です。周辺環境によっては遠くまで一望できて開放感がありますし、近くで花火大会があるマンションなら自宅のバルコニーから鑑賞できるような物件もあります。

また、低層階と比べて「日当たりや風通しが良い」こともメリットの一つです。タワーマンションなら北向きの物件でも室内が明るく、日中は照明をつけなくても過ごせます。洗濯物もしっかり乾きますが、風が強い日はベランダに干せないこともあります。

「外の視線が気にならない」ことも、高層階の特徴といえます。大きな道路に面していても、車の音や通行人の声なども聞こえにくく、比較的に「静かな環境になりやすい」ことも高層階のメリットでしょう。

●高層階に住むデメリット

日当たりや風通しがよいことを裏返すと、「室内が暑くなりやすい」「風が強くて窓を開けられない日が多い」というデメリットにもなります。夏場の陽射しが部屋にどれくらい入るかも、あらかじめ確認しておくと良いでしょう。また、風の強い日に窓を開けて換気しようとすると、部屋のドアも風で閉まり十分な換気ができないこともあります。室内のドアにストッパーを付けるなどの対策も必要です。

そのほか、高層階では朝の通勤時にエレベータ待ちが長かったり、ゴミ出しなどちょっと外に出るのも億劫になったりと、「気軽に外出しにくい」という点も高層階のデメリットです。

防災の観点で見ると、停電になった場合は階段で上り下りすることになり、避難がしにくいというリスクや、「大きな地震に襲われると揺れが大きい」など、災害時に弱点が現れやすいのもあらかじめ考慮したいポイント。免震構造だと大きな地震でも揺れにくいので、マンションの構造も物件選びの参考にしてください。

最上階のメリット・デメリット

●最上階に住むメリット

最上階に住む一番のメリットは、「ステータス感が得られる」こと。とりわけタワーマンションなら、それが大きく感じられます。物件によっては、最上階だけ間取りが異なり「部屋の面積が大きい」マンションもあります。VIPルームのような住環境で、ゆとりある暮らしを満喫できるのも、最上階に住む特典です。

「眺望の良さ」「日当りや風通しの良さ」といった点では高層階と共通ですが、大きな違いとして上には誰も住んでいないこと。つまり、上階からの生活音がなく「静かな環境になりやすい」という点も、最上階のメリットです。

●最上階に住むデメリット

上に部屋がないということは、屋上に直射日光があたるということ。その熱が天井から伝わるため、「夏は暑くなりやすい」というデメリットもあります。夏の日中はエアコンがフル稼働になることもありますから、断熱性についても確認されることをおすすめします。

言うまでもなく、「価格が高い」というのもデメリットの一つです。下層階が2,000万円台でも最上階は1億円を超えるタワーマンションもあります。ただし、資産価値は落ちにくいので転売するには有利です。

このほか、最上階に住むデメリットには、高層階と同じく「風が強くて窓を開けられない」「地震で大きく揺れることがある」といった点もあります。

1階が向いているのはこんな人

ここからはフロアごとに、どんなタイプの人に適しているかを考えてみましょう。

1階が向いているのは、子どもがいるファミリー世代。特に、室内で走り回ったり飛び跳ねたりするアクティブな子どもがいる家庭なら、下に誰も住んでいないため、自分たちの生活音を気にする心配がありません。ベビーカーや三輪車などの持ち運びも容易ですし、専用庭のあるマンションなら外で安全に遊ばせられます。

また、高齢者世帯も1階が適しています。すぐに外に出られる環境だと家に閉じこもる心配もないでしょうし、火災などで避難する際もスムーズに移動できます。停電になってもエレベータを使用しない1階なら階段の上り下りもなく、安心して過ごせるでしょう。

低層階が向いているのはこんな人

1階と同じく低層階も、ファミリー層や高齢者層に人気があります。なかでも、子どもの多い家庭や、高校や大学に進学する子どもがいる家庭など、住宅ローンの支払額を少しでも抑えたい方が購入される傾向があります。

タワーマンションのなかには共益費も低層階なら安い物件があり、住宅ローン支払額も含めると同じ間取りでも毎月1万円以上も安くなることがあるのです。これから生活費が増える予定の方や、収入の減少が見込まれる方なども低層階は狙い目でしょう。

高層階が向いているのはこんな人

車の通行音や通行人の声などが聞こえにくいため、静かな住環境を手に入れたい方に、おすすめです。外からの視線も気にならず、女性の一人暮らしなどセキュリティ面を重視される方にも適しているでしょう。

また、虫が苦手な方も高層階を望む傾向があります。蚊などの虫が飛べる高さは、マンションの6~8階までといわれます。10階以上の高層階であれば、こうした虫が入ってくる心配がありません。周囲に川や森がある立地のマンションや、池や植栽が多いマンションを選ぶときには、参考にされてください。

最上階が向いているのはこんな人

ステータス感が欲しい人なら、タワーマンションの最上階を目指したいでしょう。誰もが憧れる物件ですし、上の階はありませんから静かな環境を保てることも生活にゆとりを与えてくれます。また、間取りが特別仕様となっている物件もありますから、他とは違う住環境を求める方にも人気です。

長く住む予定のない方も最上階を選ぶ傾向があります。タワーマンションに限らず、一般的なマンションでも最上階の物件は資産価値が保ちやすく、売却の際に有利です。転居の可能性がある人は、最上階を検討されてはいかがでしょうか。

まとめ

一般的に、新築マンションは上の階から成約が決まっていき、2階や3階などの低層階が最後に売れるという物件が多くみられます。高層階の人気の高さを表していますが、すべての人にとって高層階が住みやすいとは一概にはいえません。

ライフスタイルや家族構成、住まいに求める役割など、さまざまな観点から自分や家族の生活にピッタリなフロアこそが、「住みやすい階」といえるのではないでしょうか。

 

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