
用途地域って何?理想の土地探しに役立つ用途地域の基礎知識
今回は、土地探しに役立つ用途地域の基礎知識をご紹介します。
2025.02.10
全館空調とは、家全体の室温を快適に保つシステムのことです。
各部屋へ個別に冷暖房器具を設置する必要がなく、廊下や浴室で起きるヒートショック現象のリスクも下げられるといった多くのメリットがあるため、さまざまな住宅で採用されています。
しかし、従来の冷暖房に比べて初期費用が高く、導入する場合は、全館空調の強みや弱み、特徴などを理解しておくことも重要です。
本記事では、全館空調の種類や、全館空調のメリット・デメリット、全館空調を導入する際の注意点について解説します。
全館空調とは、家全体を冷やしたり暖めたりして、どこでも快適に過ごせるようにする冷暖房システムのことです。
一般的な住宅の冷暖房は、リビングや寝室など、冷暖房器具を設置している空間しか快適になりません。
しかし、全館空調システムは、冷暖房で生み出した冷風や温風を家の中に循環させることで、キッチンや廊下、脱衣所にウォークインクローゼットといった空間も快適にできます。
24時間換気と全館空調は、別のシステムです。
簡単にいうと、24時間換気は、常に換気をして家の中の空気をきれいに保つための設備で、冷暖房の機能が付いていません。
逆に、全館空調は、商品によって換気機能が付いている場合もありますが、基本的には冷暖房です。
24時間換気があれば冷暖房がなくても良い、全館空調があれば24時間換気が不要といったことにはならないので、全館空調を採用する場合も、24時間換気を設置する必要があります。
ダクト方式とは、家の中に設置した大型の冷暖房器具からダクトを伸ばし、ダクト経由で各空間に冷風や温風を届ける全館空調のことです。
冷気や熱気の吹き出し口は、天井に設置する場合もあれば、足元に設置する場合もあります。
ダクトを通して家全体に冷気や熱気が行き渡るため、大きな住宅でも隅々まで涼しく・暖かくできるのが特徴です。
屋根と天井の間にある小屋裏や、床下に冷暖房を設置し、冷気や熱を家全体に広げる全館空調もあります。
夏は、冷たい空気が下に行くことを利用して、小屋裏のエアコンから各部屋に冷気を下ろし、冬は暖かい空気が上に行くことを利用して、床下のエアコンから出した温風を各部屋の吹き出し口から循環させるというシステムです。
床暖房も兼ねているため、冬は足元が暖かく、底冷えしづらいという特徴があります。
パネル式は、壁や天井に冷暖房パネルを設置して、冷水や温水を循環させ、室温を調整する全館空調です。
冷風や温風を循環させるタイプの全館空調と違って、冷水や温水でじんわりと冷たくなった・暖かくなったパネルから冷気や熱気が広がっていくため、たとえばエアコンの風が苦手な方に向いています。
短時間で室温を下げたり上げたりするのは苦手ですが、駆動音も静かで、エアコンの風でペットの毛やほこり、花粉が舞い散る心配もありません。
住宅の断熱性と気密性を高めると、家庭用のエアコンでも全館空調を実現できます。
高断熱・高気密の住宅であれば、エアコンの冷気や温風が逃げないため、住宅の1階と2階の両方にエアコンを設置し、各部屋のドアを開け放っておくだけで、廊下を含めた家全体の室温をコントロールできるのです。
また、エアコン方式は、家庭用のエアコンを使用するため、ダクトの取り付けといった特殊な工事が不要で、なおかつ故障時の修理・交換対応がしやすいという特徴もあります。
全館空調は、大空間でも室温を均一に保てるシステムです。
一般的に、リビング・キッチン・ダイニングをひとつなぎにしたり、吹き抜けにして1階と2階をつなげたりすると、空調の効きが悪くなります。
しかし、全館空調なら、家のどこにいても快適です。
間取りの自由度も上がりますし、室温のムラがないため、家族全員が涼しい・暖かい状態で過ごせます。
全館空調の大きなメリットが、室温の変化を減らせることです。
室温を一年中快適な状態に保つことによって、夏バテしたり、季節の変わり目に風邪を引いたり、湯冷めしたりするリスクを減らせます。
特に重要なのが、冬場のヒートショック対策です。
浴室や脱衣所など、温度差の激しい場所を行き来すると起きるヒートショックの死亡数は、交通事故死の約2倍。
全館空調なら、脱衣所などに個別の暖房を置かなくても、ヒートショックを防げます。
全館空調は、大きな空調設備を一台設置し、冷風や温風を循環させるシステムなので、掃除などのメンテナンス頻度が低いです。
各部屋にエアコンやストーブを設置する場合、部屋ごとにフィルター掃除をしたり埃を落としたりする必要があります。
全館空調なら、大元の空調設備を1ヵ月に1回程度掃除すれば良いので、忙しい方にもおすすめです。
全館空調には、空調設備が目立たないというメリットもあります。
たとえば、寝室と子ども部屋、客間とリビングにエアコンを設置する場合、室内機と室外機は4台ずつ必要です。
しかし、全館空調なら、室外機は1~2台で事足ります。
室内機や室外機が少ないと、空間的にも広く見えますし、室内機のデザインが内装から浮いてしまうといった心配もありません。
全館空調は、広い範囲を冷やしたり暖めたりする関係上、使い方によっては冷暖房費が高くなることもあります。
ただし、冷暖房器具の電気代が高いのは、設定温度になるまでの間です。
高断熱・高気密の住宅は、外気による影響が少ないので、一度設定温度に達したら、必要最小限の費用で室温を維持できます。
こまめに空調の電源をオン・オフするような使い方をしなければ、各部屋にエアコンを付けた場合と、さほど変わらない電気代に落ち着くでしょう。
全館空調は、強力な冷暖房器具で家全体を冷やしたり暖めたりするという構造上、空調システムが故障したら、冷房も暖房も使えなくなってしまいます。
真夏や真冬に全館空調が故障すると、別の手段で涼を取ったり暖を取ったりすることになるため、定期的なメンテナンスが欠かせません。
ただし、断熱性・気密性を高めた壁掛けエアコン方式の全館空調なら、エアコンが1台壊れても、もう1台のエアコンで室温を保てます。
全館空調は、一般的なエアコンやストーブを使った冷暖房に比べて、初期費用もメンテナンス費用も高額です。
具体的な金額は、導入するシステムや家のサイズにもよりますが、新築住宅に全館空調を入れる場合、100から300万円かかります。
家庭用エアコン1台の導入コストが、5万円から10万円ほどであることを考えると、決して安い買い物ではありません。
ただし、個別の冷暖房にはないメリットを持つのも事実です。
コストと性能、使い勝手を比較して、最も快適な空調設備を選びましょう。
冷水や温水を使った輻射熱タイプの全館空調は別ですが、冷風や温風を循環させる方式の全館空調は、冬場空気が乾燥しがちです。
人間にとって快適な湿度の目安は、40から60%。
湿度が40%を切ると、喉を痛めやすくなったり、インフルエンザなどのウイルスの活動が活発になったりするので、全館空調を導入するときは、適度な加湿も意識しましょう。
全館空調は、そもそも高断熱・高気密の住宅でないと、十分な性能を発揮できません。
なぜなら、断熱性や気密性が低いと、部屋を冷やしても、暖めても、窓や壁から熱が逃げてしまうからです。
建築基準法があるので、家を新築する場合ある程度の断熱性・気密性は保証されますが、エネルギー効率を考えると、より高断熱・高気密な住宅を選んだほうが快適ですし、電気代も節約できます。
全館空調は、お金のかかる設備です。
真夏の暑さも冬の寒さも厳しい現代日本では、空調が故障したからといって修理せずに我慢するというわけにはいかないため、全館空調を導入するときは、メンテナンス費用や修理費用も考慮しておきましょう。
普段から全館空調を含めた住宅のメンテナンス費用を積み立てておけば、お金の問題で設備を修理できないといったトラブルを避けられます。
また、メンテナンスの頻度や保証期限、日常的にできる掃除の方法などを調べて、無理なくお手入れしていける全館空調を選ぶことも大切です。
全館空調は、24時間換気と併用しましょう。
一部に高い換気能力を持つ全館空調もありますが、全館空調だけで十分な換気ができない場合もあります。
換気をおろそかにすると、湿気がこもって建物が傷んだり、花粉やハウスダストといった有害物質が部屋の中を循環して体調不良の原因になったりしてしまうため、換気システムの電源は切らずに運用しましょう。
なお、ファンタイプの換気システムは、気密性の高い住宅だと、圧力の関係で換気能力が下がることも考えられます。
全館空調と併用する場合、より換気性能の高い24時間換気システムを選ぶことも重要です。
全館空調は、家の内外をすっきりとしたデザインにしつつ、家全体を快適な温度に保てる、便利な空調システムです。
ただし、そもそも住宅の断熱性や気密性が低かったり、こまめに電源をオン・オフするような使い方をしたりすると、十分な冷暖房能力を発揮できません。
全館空調の良さを活かすためには、吹き抜けや大空間のリビングといった間取りとの組み合わせも重要です。
高断熱・高気密の家、高い換気システムを備えた家をより快適にする手段として、全館空調の導入を検討しましょう。
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