後悔しない土地の探し方!土地選びの流れやポイントを解説
今回は、後悔しない土地選びの基礎知識として、土地探しの流れや、土地の探し方、土地を見比べる際のポイントを解説します。
2024.03.19
不動産を選ぶときは、木造・鉄骨造・鉄筋コンクリート造といった住宅構造の違いもチェックしましょう。
なぜなら、不動産の構造によって、建物の間取りやメンテナンスのしやすさ、家としての寿命などが変わってくるからです。
この記事では、鉄骨造の中でも軽量鉄骨造と呼ばれる住宅の強みや弱み、住める年数の目安について解説していきます。
軽量鉄骨造とは、厚み6ミリ未満の鋼材を中心に使っている住宅構造のことです。
木造住宅が木の柱やはりで基礎を作るのと同じように、鉄骨造の住宅は、比較的、薄い鋼材を使って家の基礎を作ります。
なお、利用する鋼材の厚みが6ミリ以上になると、「重量鉄骨造」という別の構造になるため、注意が必要です。
なぜわざわざ同じ鉄骨造の中に軽量鉄骨造と重量鉄骨造があるのかというと、鋼材の厚みによってどれくらいの重さに耐えられるのかが変わるから。
具体的にいうと、軽量鉄骨造で建てられるのは2階建ての一戸建てやアパートくらいですが、重量鉄骨造になると3階建て以上のマンションも建てられるようになります。
同じ鉄骨造といっても、建築できる建物の種類や建築費用に大きな差があるため、不動産の世界では軽量鉄骨造と重量鉄骨造を別物として扱っているのです。
軽量鉄骨造住宅は、事前に工場で建物に必要な建材を全て作っておき、現場に持ち込んで組み上げるプレハブ工法と呼ばれるやり方で建築を進めます。
使用する建材は規格化された大量生産品なので材料費が安く、現地では指定の建材を組み立てるだけなので、工期も短いです。
もちろん、設計によって具体的な工期は変わってきますが、軽量鉄骨造なら3ヵ月程度で空き地に新築物件を建築できます。
また、事前に材料を用意しており、組み立て方も決まっているという工法の都合上、熟練の職人がいなくても完成住宅の品質が安定しているのも強みです。
木造のように湿気による膨張や収縮を考えた熟練の職人による調整も必要なく、鉄筋コンクリート造のように強固な地盤の基礎工事も不要なので、どのハウスメーカーに頼んでも安定した住宅を短期間で安く建てられるというメリットがあります。
軽量鉄骨造住宅は地震に強いです。
軽量鉄骨造に使われる鋼材は、ある程度の柔軟性を持ち、ねじられたり強い負荷をかけられたりしても折れづらい鉄なので、地震によって強い衝撃を受けても滅多なことでは倒壊しません。
細かい部分は個別の住宅によって変わってきますが、一般的に軽量鉄骨造は木造住宅より地震に強く、重量鉄骨造住宅や鉄筋コンクリート造の住宅よりは耐震性が低いとされています。
工期が短く建築コストの低い軽量鉄骨造の住宅は、不動産投資物件を探している方にもおすすめです。
建築費用が安いとより短い期間で初期投資を回収できますし、家賃を下げても損をしづらいので、「安い家賃で入居者を募集し満室を維持する」という戦略も取れます。
家を買う前に軽量鉄骨造がどういう住まいなのか体験してみたいという方にとっても、家賃の安さは大きな魅力です。
木造や鉄筋コンクリート造の住宅にしか住んだことがなく、軽量鉄骨造の住み心地を確認してみたい場合は、一時的に軽量鉄骨造の家を借りて住んでみると良いでしょう。
軽量鉄骨造に使われている鋼材は薄いものなので、強度を確保するために壁や柱を設置して重量を分散する必要があります。
そのため、たとえば「部屋と部屋の壁を壊して一室にする」といったリフォームをしたいと思っても、構造上動かせない壁や柱が多く、対応できない場合が少なくありません。
間取りの自由度という点では、壁を気にすることなく間取りの調整ができる木造や、壁を使って高重量を支えられるため、柱のない大空間を作れる鉄筋コンクリート造の方が優秀です。
ただし、軽量鉄骨造の間取りが自分たちの生活や目的に合っていれば、間取りの自由度で不動産の購入を断念する必要はありません。
住宅を選ぶときは、どういった間取りで暮らしたいのか、将来リフォームを考えているのか等を考えた上で、自分たち合った構造の住宅を選ぶことが重要になってきます。
軽量鉄骨造は、木造住宅より通気性や調湿性能が低く、鉄筋コンクリート造よりも断熱性・気密性・防音性が低いため、住居としては暮らしづらいです。
夏は暑く冬は寒くなりますし、薄い鉄骨は音を響かせるため生活音が別の部屋に聞こえてしまったり、外の音が気になったりしやすいというデメリットがあります。
建材に調湿作用があり、室内の湿気を調整してくれる木造住宅や、高い気密性や断熱性を活かして外気温を気にせずに生活できる鉄筋コンクリート造の住宅に比べると、周囲に気を使って生活する必要があるので要注意です。
特に、夏の暑さや冬の寒さが厳しい地域では、住宅の断熱性が暮らしやすさを大きく左右します。
断熱性能をアップさせたり防音性能の高い製品を使ったりすれば、軽量鉄骨造でも快適な環境を整えられますが、「音が響きやすい」といった構造上の弱点は解消できません。
軽量鉄骨造の家を買う場合は、軽量鉄骨造ならではの欠点を我慢できるかどうか考えましょう。
法定耐用年数とは、国税庁によって決められた資産の寿命のことです。
日本では、税法上高額な資産に投資したとき、購入費用を一括で経費にするのではなく、数年間かけて少しずつ経費にする「減価償却」という手続きを取っています。
ただ、資産によって何年保つのかの判断が統一されていないと、公平な税務処理ができません。
そこで、「不動産は○年、車は○年、事務デスクは○年」といった資産ごとの法定耐用年数を国税庁が決め、日本全国どの事業者も高額な資産を減価償却できるようにしているわけです。
こういった経緯で生まれた法定耐用年数は、あくまでも書類上の寿命ですが、「○年で資産価値が書類上ほぼゼロになる」という考え方が非常にわかりやすいので、不動産の世界でも使われています。
不動産の中でも、軽量鉄骨造の耐用年数は、19年から34年です。
具体的には、以下のようになっています。
不動産業界と国税庁のルールでは、重量鉄骨造の定義が若干違うので戸惑うかもしれませんが、「鋼材の厚みで耐用年数が決まる」のが基本です。
法定耐用年数は、あくまでも書類上の資産寿命を示したものに過ぎません。
実際、軽量鉄骨造住宅の住まいとしての寿命は、普段のメンテナンス状態によって大きく変わります。
鉄骨を使っている以上、鉄骨造の建物は風雨や湿気によるサビに弱いです。
定期的な掃除や換気で湿気対策を行い、台風等がきたら壁や屋根のチェックをして亀裂等をいち早く修繕すれば、軽量鉄骨造住宅は法定耐用年数より長持ちします。
耐震性は木造と鉄筋コンクリート造の中間、居住性は木造に劣るものの、短納期で安く品質の安定した家を建てられるのが軽量鉄骨造の住まいです。
軽量鉄骨は構造上避けられないメリットとデメリットを併せ持つ住宅なので、軽量鉄骨を選ぶ場合は、強みや弱みを家族全員が把握しておく必要があります。
軽量鉄骨造の住宅を買うかどうか迷った時は、軽量鉄骨の特性が自分たちに合っているかを良く考えましょう。
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