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土地の名義変更はどう行う?手続きの流れや期間・費用をわかりやすく解説

2021.11.12

土地の名義変更はどう行う?手続きの流れや期間・費用をわかりやすく解説

相続や売買によって土地を手に入れたり売却したりする場合、土地の名義変更を行う必要があります。

ただ、一般的な生活を送る中で不動産の名義変更を行う機会はそうそう訪れないので、どこで何をすれば名義変更できるのか、何もわからないという方が大半でしょう。

そこでこの記事では、土地の名義変更手続きの概要を始め、名義変更の手順や必要な期間、手続きをする際の注意点などを解説します。

土地の名義変更とは?

●法的な不動産の所有者を変更する手続き

土地の名義変更とは、法務局という国の機関によって管理されている「登記簿」の不動産所有者情報を書き換える手続きのこと。
土地のように持ち運べない資産は、たとえお金を払って売買していたとしても誰のものかを客観的に証明する手段がないので、売買や相続等で不動産の持ち主が変わったら登記簿を変更する手続きが必要になります。

また、不動産売却等の法的手続きをできるのは、登記簿上の所有者だけです。
名義変更をしなかったからといって罰則を受けるわけではありませんが、相続や売却の際トラブルになりやすいので、土地を手に入れたり手放したりするときは名義変更も同時に行いましょう。

●名義を変更しなかったらどうなる?

法務局に保管されている登記簿は、法的な所有者本人による手続きで内容が変更されない限り、相続しても売買しても元の所有者のままです。
たとえば、Bという方がAさんから土地を買い取った後、名義変更をしなければ法的な所有者はAさんから変わりません。
この状態だと、Bさんが「お金を払ったから土地は自分のものだ」と主張しても、その主張を証明できないので、Bさんは名義変更をするまで土地を売却できなくなってしまうのです。

土地の売り主Aが悪質な人間だった場合、Bさんからの代金を受け取った後にCという別の人間に不動産を売却し、Cさん名義に登記を変更してしまうといったトラブルになる可能性もあり得ます。
法的・客観的に所有者であることを証明できない状態で土地を持つと、詐欺などの被害にも遭いかねないため、注意が必要です。

また、親族間の土地取引であっても名義変更することをおすすめします。
日本では、1月1日時点で登記簿上の所有者になっている方の元に、土地や建物の固定資産税の通知がくるからです。
「知り合いだから」と売った土地の名義変更をせずにいると、自分のものではなくなった土地の固定資産税や都市計画税を納めることになってしまいます。

土地の名義変更は自分でもできるのか?

土地の名義変更手続きは、手間と時間さえかけられるなら未経験の個人でも可能です。
ただし、法務局の受付時間は原則平日の朝から夕方まで。必要書類の取り寄せも可能ですが、書類に不備があったり抜け漏れがあったりすると手続きが通らないため、大抵の場合確認も兼ねて何度か法務局まで足を運ぶことになります。
法務局にいって質問をすれば丁寧に名義変更の仕方を教えてもらえるものの、書類の準備から申請書の記入までをすべて一人でやり遂げるのは決して簡単なこととはいえません。
平日仕事をしていれば当然有給の利用が必須となるでしょう。仕事やプライベートの事情を考慮すると、土地の名義変更はプロに頼んだ方が良いでしょう。

●土地の名義変更の手続きの流れや期間

土地の名義変更をする際の流れは、以下の4ステップです。

  • 土地の最寄りにある法務局で登記申請書を取得する
  • 名義変更の必要書類を準備する
  • 申請書を作って署名・捺印
  • 法務局へ申請書と添付書類を提出する

上記の流れで提出した書類に問題がなければ、土地の名義変更手続きが行われ、登記完了証という書類をもらえます。
なお、登記の変更手続きに必要な書類には戸籍謄本や印鑑証明書など、取得に1枚数百円程度の費用がかかるものもあるため、覚えておきましょう。
また、名義変更の理由と土地の固定資産表額に応じて、申請時に登録免許税を納める必要もあります。
登録免許税は、事前に必要額を調べた上で収入印紙を購入し、申請書類に添付するという形で納税を行うため、収入印紙の準備も必要です。

申請書の用意から登記完了証の発行まで、一般的に必要だとされている期間や1ヵ月前後。
不動産という金額の大きな資産の所有権を変更する以上、ミスがあってはならないため、手続きには時間がかかってしまいます。

土地の名義変更が必要な状況は?

●土地を買った・売った

土地を始めとした不動産を買ったり売ったりした場合、名義変更が必要です。
多くの場合不動産売買は第三者間で取引を行うため、名義変更をしていないとトラブルのリスクが高まってしまいます。
特に、買い主が購入した住宅を担保にして住宅ローンを組む場合は名義変更が必須となるため、物件の引き渡しと名義変更は同日に行うのが一般的です。

なお、土地の売買による名義変更手続きは、計4種類ある名義変更の必要なケースの中で、最も必要書類が少なく手続きしやすいというメリットがあります。

●土地を相続した

元の所有者が亡くなり、遺産として土地を相続した場合、相続登記という手続きが必要です。

相続の場合、

  • なりすましなどではないのか
  • 他の相続人に黙って名義変更しようとしていないか

等をチェックする必要があるので、必要書類の準備が複雑です。
相続人が自分一人であり相続トラブルになる心配がないといったケースを除くと、一般的には遺産分割協議も同時に進める必要があるため、相続登記では司法書士や弁護士の手を頼った方が良いでしょう。

●土地を贈与された

土地を贈与された場合も名義変更手続きが必要です。
贈与による名義変更では、土地を贈った側と土地を受け取った側両方の本人確認書類等を提出することになります。
ただし、特例等を利用せずに年間110万円以上の贈与を行った場合、土地のやり取りも贈与税の課税対象です。
贈与の基準では、「相場より著しく安い価格で土地を売った」といった場合も相場との差額が贈与とみなされるので、財産の整理で生前に土地を贈与しよう、贈与してもらおうと考えているなら、申告や納税の準備も整えておきましょう。

●離婚時に財産分与で土地を手に入れた

財産分与とは、夫婦が離婚する際に、結婚してから二人で築いた財産をそれぞれの寄与に応じて分け合う手続きのことです。
たとえば、夫が親から相続した土地に持ち家を建て、離婚することになったが子どもを引き取る妻側が家の分与を希望したため、土地の名義を妻のものに書き換えるといった状況で必要となります。
ただし、離婚にあたっての話し合いが難航しているケースも少なくないので、当事者同士で話し合いをしたくない場合は弁護士等を通じて分与の割合や内訳を決め、登記の手続きまですませたほうが良いでしょう。

土地の名義変更での注意点は?

土地の名義変更を行う際の注意点は、売買・相続・贈与・財産分与どの目的で名義変更を行うのかによって、必要な書類の中身や登録免許税の課税額が変わってしまうことです。
売買による名義変更なら不動産の売買契約書、相続による名義変更だと遺産分割協議書などが必要になってきます。
必要書類の中には即日で発行できないものもあるため、名義変更を行う際は事前にどの書類が必要なのかをリストアップするか、プロに頼んで書類を代わりに用意してもらうと良いでしょう。

登録免許税を抑える方法

名義変更を行う場合、購入した収入印紙を申請書に添付するという形で登録免許税を納める必要があります。

登録免許税の課税額は、

  • 固定資産税評価額×税率

という式で求め、名義変更の理由によって異なる税率を適用するのが特徴です。
登録免許税率は、売買・贈与・離婚による名義変更なら原則2%、相続の場合0.4%となっています。軽減税率が適用されると売買時の税率が1.5%に下がるため、税率は必ず事前に確認しましょう。

上記の通り、登録免許税は固定資産税評価額という自治体が決める土地の資産価値に応じて課税額が決まってしまうので、税額自体を抑えるのは困難です。
しかし、売買による土地の名義変更なら、売り主と買い主で登録免許税を折半するという選択肢もあります。
もちろん、交渉は必要になりますが、お互いに納得できれば負担を軽減可能です。

司法書士に依頼した場合にかかる費用や期間は?

司法書士に土地の名義変更を依頼した場合、5万円程度の費用がかかると考えておきましょう。
とはいえ、司法書士の報酬額は司法書士が自由に決められます。事務所によって、また書類の準備まで頼むかなどによっても金額が変わるので、まずは司法書士事務所へ連絡し、見積もりを取ると良いでしょう。
料金が高いと名義変更手続きが早くなるといったこともないので、対応の気に入った司法書士に頼むか、不動産の売買をする際に利用した不動産業者に紹介を頼むのがおすすめです。

また、司法書士に依頼した場合も、土地の名義変更には1ヵ月ほどかかります。申請の処理自体は法務局が行うため、プロに頼んでも原則必要な時間は同じです。
ただし、書類のミスによる再提出で時間をロスするリスクがない分、スムーズに名義変更を終えられます。

個人で手続きすれば司法書士への依頼料を節約できますが、平日に休みを取って不慣れな法的手続きに時間を使う労力を考えると、多くの場合プロに頼んだ方が楽できますし、私生活も圧迫されません。

まとめ

土地がある地域の最寄りにある法務局に足を運び、申請書と必要書類を提出すれば、土地の名義を変更できます。

ただし、名義変更は手続きの理由によって必要書類の中身や納税額が変わってきますし、法務局自体平日しか窓口を開いていないため社会人だとなかなかスムーズに手続きできません。
5万円前後の費用でプロに頼めば書類の不備等も心配する必要がなくなるので、売買・相続・贈与・離婚といった事情で土地の名義変更をするときは、司法書士に手続きを代行してもらいましょう。

 

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