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老後はマンションと戸建てのどちらが良い?老後の住まいの選び方

2021.10.12

老後はマンションと戸建てのどちらが良い?老後の住まいの選び方

家は、古くなればなるほど修繕費などの維持費がかさんでしまう財産のため、快適な老後生活を考えると年齢に合わせた住み替えが必要です。
そこで問題になってくるのが、マンションと戸建てどちらを選んだ方が良いのかという選択です。

今回は、マンションと戸建て双方のメリットやデメリット、住居費用から、老後の生活にフィットする住まいの選び方をお伝えします。

老後の住まいに関する統計

老後のことを考えてマンションか戸建てに住み替えたいといっても、不動産の住み替えはお金のかかるイベントです。
人生の中で何度も経験できることではないため、「実際問題どの程度の割合で住み替えをしているのか」気になる場合もあるでしょう。
そこで、国土交通省によって毎年調査・公表されている住宅市場動向調査から、いくつかのデータをご紹介します。

まずは、実際に住み替えを行っている世帯の割合です。2020年度の住宅市場動向調査によると、1年間で家を購入した人数の内、「2回目の購入者」は以下の通りでした。※1

  • 注文住宅:16.8%
  • 分譲戸建て住宅:15.9%
  • 分譲マンション:17.7%
  • 中古戸建て住宅:22.7%
  • 中古マンション:14.7%

大雑把に見積もると、住宅購入者の17%、約6人に一人は2回以上家を購入しているわけです。
また、同調査において、家を2回購入した層の年齢層第一位と割合を調べると、以下のようになっています。※1

  • 注文住宅:60歳以上が51.7%
  • 分譲戸建て住宅:40歳代が34.5%
  • 分譲マンション:60歳以上が50.0%
  • 中古戸建て住宅:60歳以上が36.1%
  • 中古マンション:60歳以上が42.0%

各住宅の平均年齢は、最低でも50歳以上です。
2種類のデータを踏まえると、若い頃に家を買い、老後を見据えた段階で2度目の住宅購入に踏み切っているケースが多いと推察できます。
また、初めて家を買う層に比べて、二度目の住宅購入を行った世帯は、新築・中古を問わず、すべての住宅種別で世帯年収が100万円以上高いという結果です。※1
子育ても一段落しており、資金的にも余裕があるため、老後の住まい選びでは金額の安い中古マンションや中古の一戸建てだけでなく、比較的費用の高い新築のマンション・戸建ても選ばれています。

※1 国土交通省:令和2年度住宅動向市場調査報告書
https://www.mlit.go.jp/common/001401319.pdf

老後マンションで過ごすメリット・デメリット

●オートロックなどセキュリティー性が高く暮らしやすい

老後の住まいとしてマンションを選ぶメリットは、セキュリティー性の高さです。
オートロックなどがあれば玄関を開けることなく押し売りの営業マン等を避けられますし、エレベーターがあれば階段の上り下りをする必要もありません。
住宅自体の維持費や壊れた設備の修復等も、購入した部屋の内側以外、つまり廊下やロビー等に関しては管理会社が掃除をしたりメンテナンスをしたりしてくれます。
マンションだと庭がないため、庭木や塀の管理等をする必要がないのも大きなメリットです。

●駅近マンションなら、車がなくても便利に生活できる

駅から徒歩圏内のマンションを選べば、将来的に車を手放したとしても買い物や外食、旅行で困ることはありません。
人口が多い地域なら病院なども充実しているため、日々の通院や趣味の習い事等も気軽に楽しめるでしょう。

ただし、生活環境の大きな変化はストレスにもつながります。
郊外など車が必須の地域から車の不要な地域に老後引っ越すと、環境の変化に適応するだけで疲れてしまうので、ライフスタイルを大きく変えるなら早めに住み替えることをおすすめします。

●管理費や修繕積立金の支払いが必要

マンションの場合、住民から集めた管理費や修繕積立金を使って物件の維持・管理を行うため、住宅ローンの返済とは別に維持費の支払いが必要です。
価格の落ち着いた築年数の古い住宅だと、住民数が少なかったり老朽化が進んでいたりして、修繕積立金が高くなっている場合もあります。
また、同じ金額のマンションと戸建てを比べた場合、マンションの方が狭くなってしまうケースが多いです。
住み替え先の間取りによっては、荷物を処分したり家具を買い替えたりする必要があることも考えておきましょう。

●リフォームの自由度が低い

マンションは大規模なリフォームや増改築の自由度が低いです。
ユニバーサルデザインが進んでいるため、比較的新しい物件であれば段差のなさや車椅子に対応した廊下幅のものもありますが、バリアフリー非対応の物件をバリアフリー化するためにはそれなりの費用がかかります。
特に、水回りの工事は予算が膨らみがちなので、年を取っても住みやすい間取り・デザインの物件を選ぶことが大切です。

老後に向けて戸建てを選ぶメリット・デメリット

●メリット:間取りもバリアフリーも比較的自由に設計できる

メリットとしては、間取りもバリアフリーも比較的自由に設計できる点が挙げられます。注文住宅を建てたり中古住宅をリフォームしたりすれば、老後の生活に合った間取り・設備・バリアフリーの住宅で暮らせます。
2回目の住宅購入だと、最初に買った住宅に感じていた不満点を解消するだけでも住みやすさをアップできるでしょう。
同じ金額を出すなら、基本的にマンションよりも戸建ての方が広い家に住めますし、平屋にすれば階段の上り下りをする必要もありません。

●デメリット:建物や設備の修繕が自己負担

デメリットとして挙げられるのは、戸建ての管理はすべて自己負担だという点です。
マンションのように、共有部分に関しては管理組合がメンテナンスをしてくれるわけではないため、日頃から修繕費用を積み立てておき、定期的にメンテナンスをしたり補修をしたりする必要があります。
だからこそ、雑草が生えないよう庭にコンクリートを敷設するなど、メンテナンスしやすい間取りにしておくことが重要です。

持ち家と賃貸の費用を比較

仮に、「住宅ローン返済額と月々の家賃」が同じ額なら、50年スパンで見ても住居費の総額にはそれほど大きな差は出ません。
ただし、持ち家の場合は購入時に登記や仲介手数料等の諸費用を現金で支払う必要があるため、初期費用が100万円単位で必要になってきます。

一方、賃貸は住んでいる限り家賃がかかり、原則家賃は下がらないため、長く住めば住むほど負担が大きくなってしまう点が問題です。
持ち家なら住宅ローン控除などで税金が戻ってきますし、個人所有の財産なので相続もさせられます。
費用だけでなく、相続まで考えると持ち家の購入がおすすめです。

老後にマンションが向いているのはこんな人

  • 車に乗らなくて良い生活に慣れたい
  • 利便性の良い場所で暮らしたい
  • 相続時の負担を抑えたい

といった方にはマンションが向いています。
立地の良いマンションは資産性が高いため、相続後の利用や売却もしやすいですし、生活自体も便利だからです。

ただ、住むエリアが大きく変わると慣れるまでに時間がかかるため、早めに住み替え準備を始めた方が良いでしょう。

老後に戸建てが向いているのはこんな人

  • 戸建てに住みたい
  • ペットを飼ったり庭いじりをしたりしたい

といった場合は戸建てがおすすめです。
一戸建ては生活や間取りの自由度が高いため、交通の便に問題がなければ自分たちの生活に合った住まいを建てられるでしょう。
また、戸建てだと管理費等の積み立てが任意なので、家計が苦しい場合は出費を抑えられるという魅力もあります。

まとめ

「家賃が払えず住まいがなくなるかもしれない」という不安を考えると、老後は持ち家の購入がおすすめです。

ただし、ライフスタイルや住み替え先のエリアによって、マンションと戸建てのどちらを選ぶべきかが変わってきます。
同じ予算でもマンションにはマンションの、戸建てには戸建ての良さがあるため、悩んだときは不動産業者と相談して老後の暮らしに合わせてくれる住居を選びましょう。

 

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