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一般・専任・専属専任媒介契約それぞれの違いを分かりやすく解説

2021.10.11

一般・専任・専属専任媒介契約それぞれの違いを分かりやすく解説

不動産売却をスムーズに進めるためには、売り主が希望する売却のシチュエーションや条件に合った媒介契約を選ぶことが重要です。

ただし、そもそも媒介契約が何なのか、どのような違いがあるのかを知らないと、どの媒介契約が良いのかを考えられません。

そこで今回は、媒介契約それぞれの違いについて解説します。

そもそも媒介契約って何?

●業者経由で不動産を売買する際に交わす契約のこと

媒介契約とは、不動産を売買する際、「業者にどのような業務を手伝ってもらうのか」などを取り決める契約のことです。

不動産業もビジネスである以上、買い主探しや物件広告づくりなどは無料ではありません。
売却のサポート業務としてどのようなことをしてもらえるのか、対価としていくらいつ手数料を支払うのか、契約期間がいつまでかを書面にすることで、安心して不動産売却を仲介してもらえるようにするのが媒介契約の役割です。

●一般・専任・専属専任媒介契約の違いとそれぞれの特徴

媒介契約には、

  • 一般媒介契約
  • 専任媒介契約
  • 専属専任媒介契約

の3種類が存在します。 最も大きな違いは、複数社と同時に契約できるかどうか。
一般媒介契約は最も自由度が高く、同時に複数の不動産業者と媒介契約を交わせますが、専任媒介契約・専属専任媒介契約を結べるのは1社だけという制限があります。
専任媒介契約・専属専任媒介契約と契約の不自由さが上がっていけばいくほど、定期的な売り主への報告義務やREINS(業者向けの不動産情報データベース)への登録義務が追加されていくのが特徴です。
売り主として不動産の売却活動をどの程度コントロールしたいのか、どの契約を交わすと最も良い条件で売れる不動産なのかを考えたうえで、媒介契約の種類を決める必要があります。

一般媒介契約のメリットとデメリット

●同時に複数の業者と契約しても構わない

一般媒介契約のメリットは、同時に複数の業者と媒介契約を結べることです。
並行して複数の業者に買い主探しをしてもらうことによって、より条件の良い買い主を見つけられる可能性が高くなります。

不動産のルール上、不動産業者に支払う仲介手数料は、買い主を見つけてきた業者にのみ支払うため、出費がかさむこともありません。

●業者の積極的な売り込みを期待できない

一般媒介契約のデメリットは、業者側に制限や強制力がないことです。
仲介手数料は成功報酬なので、不動団の売り込みや営業に力を入れても買い主を見つけられなければ利益はゼロ。
そのため、より需要の高い物件や専任媒介契約以上の売り主を優先されてしまう場合も少なくありません。
ビジネスとして不動産業者の努力を期待するなら、専任媒介契約や専属専任媒介契約を結ぶのが無難です。

専任媒介契約を結ぶメリットとデメリット

●報告義務があるため積極的に売り込んでもらえる

専任媒介契約になると、2週間に一度どのような業務を行っているのか報告してもらえます。
報告義務があり、他社と同時に契約できないという縛りがあるため、一般媒介契約に比べると積極的な売り込みを期待できるのがポイントです。
専任媒介契約以上の媒介契約は、最長3ヵ月で契約が切れるため、「営業方法に不満がある」といった場合、契約を更新せずに別の不動産業者を探すといった手も取れます。

●売り主が自ら買い主を見つけてきても構わない

一般媒介契約と同様、専任媒介契約では売り主が自ら買い主を見つけてきても構いません。
完全に個人で売却するケースと違って、媒介契約を結んでいれば物件広告をネットや店舗に掲載してもらえます。
売買契約書や登記の変更手続きなど、売却に伴って必要な各種書類や手続きに関してもサポートを受けられるため、親族や友人・知人など個人間で売買する際にも便利な媒介契約です。

●囲い込みのリスクがある

専任媒介契約のデメリットは、囲い込みのリスクがあること。
仲介手数料は、売買どちらのケースでも買い主・売り主を見つけてきた業者が獲得できます。
つまり、不動産業者が他業者からの問い合わせをごまかして自社で買い主を見つけてしまえば、売り主・買い主両方から仲介手数料を得られるのです。

売り主の利益を考えず、売れる物件の情報を隠したり売り渋ったりする業者と契約してしまった場合、売却期間が遅れるなどのトラブルが起こります。
そして、囲い込み自体は「空き物件の内覧の問い合わせを断る」といったものなので、売り主側からなかなか気づけません。
事前に回避するのが難しい問題だからこそ、専任媒介契約や専属専任媒介契約は信頼できる不動産業者と交わす必要があります。

専属専任媒介契約を交わすメリットとデメリット

●売却状況についてこまめに報告をもらえる

専属専任媒介契約のメリットは、こまめな業務報告を受けられること。
契約から5日以内にレインズへ不動産情報を登録する義務もあるため、「レインズへの登録を遅らせて、その間に買い主を見つけることで仲介手数料を得る」といった手段を取られる可能性が低いです。
また、レインズへの登録が早いので、業者からの問い合わせを少しでも早められるというメリットもあります。

●業者選びの難易度が高い

制限が強い分、専任媒介契約以上の売り込みを期待できる専属専任媒介契約ですが、残念なことに「契約上別の企業に買い主探しを頼めないから」といった理由で営業を怠る業者もいるため、注意が必要です。
良くも悪くも、業者次第で不動産の売却結果が変わるので、営業の怠慢や囲い込みをしない業者かどうか見極めた上で契約するかを考えましょう。

どんなケースでおすすめ?媒介契約の選び方

●基本的には専任媒介契約がおすすめ

媒介契約を決める際、迷った場合は専任媒介契約がおすすめです。
なぜかというと、一般媒介契約では、一部の高く売れる物件でもない限り積極的な売却のサポートを期待するのが難しいため。
一般媒介契約には、定期的な業務の報告義務やレインズへの登録義務もありません。
最低限のサポートを受けるためには、専任媒介契約以上を選んだ方が良いのです。

●条件の良い不動産は一般媒介契約で高く売れる

駅前の一等地にあるマンションや、ビジネス用地としての価値が高い土地などは、一般媒介契約を結びましょう。
需要の高い不動産は、売却の難易度が簡単に割に高額売却できるため、仲介手数料も高額です。
業者側の利益も大きいため、一般媒介契約で各不動産業者に買い主探しを競い合ってもらった方が、より短期間・より良い売却条件で売買契約をまとめられるでしょう。

●売却の困難な家や土地は専属専任媒介契約で業者に任せよう

逆に、遠方にある不動産の売却や、郊外にある不整形地など、売却の難しい家や土地に関しては専属専任媒介契約がおすすめです。
売却の難易度こそ高いですが、買い主探しを一任するため不動産業者は全力で売却をサポートしてくれます。
売るのが難しい不動産は個人で買い主を探してもなかなか見つからないため、まずは専属専任媒介契約で業者の力を借り、それでも売れ残ったら買取業者を探すと良いでしょう。

まとめ

不動産売却では、特に事情やこだわりがなければ専任媒介契約を、高く売れる物件なら一般媒介契約を、売るのが難しい不動産だと専属専任媒介契約を結ぶことをおすすめします。

同じ不動産でも、3種類ある媒介契約の内どの契約を利用するかで売却期間や成約率が変わってくるため、不動産売却のシチュエーションに合わせて媒介契約を選べるようになりましょう。

 

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