column 732. 買う&売る

独身でマンション購入は増えている!?独身でのマンション購入のメリット・デメリット

2020.12.29

独身でマンション購入は増えている!?独身でのマンション購入のメリット・デメリット

少子高齢化で人口が減り、晩婚化も進行している現代では、「独身でマンションを買う」という選択肢を取る人が増えてきています。

ただ、独身でマンションを持つ人が増えているといっても、不動産は人生で一二を争うほど高い買い物です。
「ほしいな」という軽い気持ちでは中々手を出せませんし、多額の住宅ローンを背負うことに不安を覚えている人もいるでしょう。

そこで今回は、独身でマンションを購入するメリット・デメリットや、後悔しがちなシチュエーション、年収別に見たマンション購入予算の目安をご紹介します。

独身で過ごす人は年々増加傾向に

総務省が発表した2018年の情報通信白書によると、2000年には全体の27%程度だった単独世帯の割合は、2015年までの5年間で約35%まで上昇しました。
また、2040年には約40%が単独世帯、つまり一人で生活しているという推計も出ています。※1

もちろん、少子高齢化が進む日本では、高齢者が増えることで単独世帯が増えているという事情もありますが、晩婚化が進んでいるのも事実です。
娯楽にあふれ、景気が中々良くならない現代において、独身で家を買うという選択肢はけっして珍しいものではなくなってきています。

※1 総務省:平成30年版 情報通信白書:単独世帯の増加
https://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/whitepaper/ja/h30/html/nd141110.html

独身でマンション購入をするきっかけは?

独身の場合、結婚や出産、親との同居を機に家を買うというよりも、

  • 生涯の住居費を節約したい
  • 相続等でまとまったお金が手に入った

といった事情をきっかけにしてマンション購入を決意するケースが多いです。
詳しくは後で解説しますが、住居費に関していえば持ち家の方がお得なので、合理的な判断としてマンションを購入する人も出てきています。

独身でマンションを購入するメリット・デメリット

●メリット1:不動産という資産が手に入る

独身でマンションを購入する一つ目のメリットは、家という資産を持てることです。
固定資産税や定期的なメンテナンスの費用こそ必要ですが、不動産はローンを完済すれば100%自分のものになります。
年を取り、仕事ができなくなっても住む場所があるという安心感は大きいです。

また、住宅ローンのような多額のローンを組むためには、社会的な信用が必要不可欠。
マンションを買うことで、一定以上の成功を納めているという自己肯定感や大きな買い物をしたという満足感を得られますし、親族も安心させられます。

●メリット2:長い目で見ると住居費がお得

持ち家を購入するメリットとして、無視できないのが金銭的なお得さです。
一生賃貸で生活する場合、毎月必ず家賃を負担することになります。
しかし、独身でマンションを購入し、35年程度かけてローンを完済してしまえば、維持費以外のお金はかかりません。
短期間で見るなら賃貸住まいの方がお得な場面も出てきますが、40年、50年のスパンで考えた場合、持ち家の方が住居費を安く抑えられるのです。

●メリット3:自分の好きな間取り・内装・設備で生活できる

家の中を元通りにしてから退去する必要のある賃貸と違って、自分で購入したマンションは内装や設備を好きなように手直しできます。
もちろん、柱の位置や配管の関係で実現できないプランも出てきますが、住居の自由度は圧倒的に持ち家の方が大きいです。
独身なら、他の家族のことを考えて間取りや設備を選ぶ必要もないため、一番使い勝手が良く住みやすい間取り・内装・設備の家で暮らしていけます。
定期的にリフォームすれば、好みが変わったとしても住居に不満を抱くことはないでしょう。

また、すべての空間を自分で使用できるので、マンションの一室を防音仕様にして映画や音楽鑑賞を楽しむ、仕事部屋にして生活空間と分けるといった使い方も可能です。

●デメリット1:数十年間ローンの返済が必要

独身でマンションを購入した場合、ローンのすべてを数十年かけて自分で返済していくことになります。
住宅ローンを滞納すると、金融機関に家を差し押さえられてしまうので、病気や怪我、会社の倒産といった事情があってもローンの返済からは逃れられません。
共働きの夫婦なら、どちらかの収入が落ち込んだときもう一方の収入でカバーできますが、独身だとすべて自己責任なので注意が必要です。

●デメリット2:気軽に引っ越せない

持ち家を購入すると、気軽に引っ越せません。
何らかの事情で引っ越しをする場合、ローンを完済してマンションを売るか、住宅ローンと引越し先の家賃を両方負担する必要があります。
基本的に、マンションを買った時点で今後数十年同じ土地で過ごすことになるので、地方への転勤が多い会社で働いていたり、海外移住を検討していたりするなら賃貸を選んだ方が良いでしょう。

将来家業を継ぐため、場合によっては地元に戻るかもしれないといったケースだと、持ち家の存在が足かせになってしまいます。
人生設計や職種は人によって違うため、「自分には賃貸と持ち家のどちらが合っているか」を判断してから購入を決断することが重要です。

●デメリット3:売りたいと思ってもすぐには売却できない

持ち家として購入したマンションは、売ろうと思ってもすぐに希望の金額・期間で売却できるわけではありません。
一般的に、不動産売却には3ヵ月から半年ほどの時間がかかります。
金額が大きいだけあって、数日で売却できるようなものではないので、急な転勤などが発生したとき対応できない点は知っておきましょう。

また、マンションの資産価値は経年劣化で年々下がっていきます。
特に、新築マンションには「新品である」という価値が上乗せされているため、購入した時点で数割価格が下がってしまうのです。
3,000万円で買ったマンションは、多くの場合3,000万円では売れません。

なお、ローンで購入したマンションを売るためには、ローンを完済する必要があります。
想定外のリスクに備えるなら、比較的売却しやすい駅前マンションを選んだり、安い中古マンションを選んで借り入れ額を抑えたりすると良いでしょう。

どんなときに後悔する?独身でマンション購入後に後悔するケース

●上限ギリギリの住宅ローンを組んだので返済がつらい

独身に限ったことではありませんが、融資上限に近い金額の住宅ローンを無理して組んでしまうと後悔する可能性が高いです。
若い内は問題なくても、冠婚葬祭費や医療費など、加齢に伴って増えていく出費も存在します。
また、家計に余裕がないと人生を楽しめません。
住宅ローンの借り入れ額は、急な出費や生活費、趣味のお金を出しても余裕をもって返済できる額に抑えましょう。

●結婚することになったが自分のマンションだと同居できない

マンションを買った後に結婚が決まった場合、問題になるのが家の広さや間取りです。
お互いの職場からマンションが遠かったり、二人で暮らすには狭かったり、子育てに不向きなエリアだったりした場合、マンションを売って別の住まいに移る必要が出てきます。
せっかくあれこれとプランを考えて家を買ったにも関わらず、手放すことになれば後悔は大きいです。
結婚する気がないと思っていても、一生結婚しないとは限りません。
少しでも結婚願望があるなら、広めのマンションを買っておくと良いでしょう。

●仕事の転勤・異動・転職・介護等の事情で引っ越すことに

仕事の転勤や異動、転職等の事情でマンションを離れることになったので、持ち家を買わなければ良かったと後悔するシチュエーションも珍しくはありません。
数年間の転勤でも、マンションを維持したまま転勤先の住居を借りると負担が倍増してしまうので、場合によっては転職等も必要になってきます。

また、将来的に考えられるのが、家族の介護です。
地元から離れた場所で暮らしていれば、高齢になった親の介護で実家に戻るためには、多少損をしてでも家を売ることになります。

●病気・怪我等で仕事を退職しローンを返済できなくなった

  • 交通事故
  • 病気
  • 会社の倒産
  • 詐欺などの事件に巻き込まれた

といった事情で職を失い、ローンを返済できなくなったというケースです。
残念なことに、たとえ本人に落ち度がなくても、金融機関はローン返済を待ってくれません。
家を差し押さえて競売にかけられれば、その先に待っているのは自己破産です。
自己破産をしたら、少なくとも10年ほどはクレジットカードを作れませんし、ローンも組めなくなってしまいます。
自分は大丈夫だと思っていても、人生ではいつ何が起きるか分からないので、頭金を用意したり、繰り上げ返済を使って返済期間を短縮したりする工夫が必要です。

年収別にチェック!独身で無理なく購入できるマンションの目安を紹介

独身で無理なく購入できるマンションの予算は、「年収の5~6倍」を目安にしましょう。
金融機関によっては、また個人の信用が高い人なら年収の10倍近い額のローンを組めますが、融資額が年収の6倍を越えると返済の負担が大きくなりすぎてしまいます。
もちろん、普段何どれくらいお金を使っているかによって個別に考える必要はあるものの、「ローンを返済したら何もできない」といった状態で生活するのはおすすめできません。

そこで、年収別に見た借入金額の目安と、金利1.57%の35年ローンを組んだ場合の返済総額をまとめました。
予算に悩んでいる場合は、ぜひ参考にしてみてください。

年収 借り入れ額(目安) 総返済額
400万円 2,000万円 2,601万円
500万円 2,500万円 3,252万円
600万円 3,000万円 3,902万円
700万円 3,500万円 4,552万円
800万円 4,000万円 5,202万円
900万円 4,500万円 5,852万円
1000万円 5,000万円 6,503万円

まとめ

少子高齢化や晩婚化の影響で、独身で過ごす人や独身でマンションを持つ人が増えています。
しかし、単身で過ごす以上、共働き夫婦のように世帯収入を増やせませんし、病気や怪我等のリスクも大きいです。
特に、無理をしてローンを組むと、返済で生活が苦しくなってしまいます。

ただ、それでも自分好みの快適な住居を手に入れるメリットは大きいです。
借り入れ額やマンションの予算は自分で調整できるので、家計に余裕を持てる住宅ローンを組みましょう。

 

一覧に戻る

合わせて読みたい関連記事

column 731.

失敗しない中古住宅の選び方!リノベーション前提ならここも注意!

ここでは中古住宅の選び方はもちろん、中古一戸建てにするメリットとデメリットについて解説します。 また、中古住宅購入のポイントや流れ、不動産会社の選び方などもご紹介します。リフォームやリノベーションを前提で購入する方に向けた注意点も最後にまとめておくので、ぜひ中古一戸建てを検討中の方は参考にしてみてください。

2020.12.29