
不動産の買取保証って何?お得なの?メリットやデメリットを解説
2024.11.15
不動産売却に1年は使えないが、数ヵ月は待てる、そしてチャンスがあれば少しでも高く売りたいという方におすすめなのが、「買取保証」の利用です。
期限を設けて仲介で不動産を売り出し、買い主が見つからなかったら直接不動産を買い取ってもらう買取保証なら、高額売却を狙いつつ、期限内に家や土地を現金化できます。
ただし、買取保証がどういったサービスなのかを知らないと、そもそも利用を検討できません。
今回は、不動産買取保証について解説します。
不動産買取保証とは
不動産買取保証とは、指定した期間内に仲介で不動産を売却できなかった場合、契約時に提示された金額で不動産業者が家や土地を買い取ってくれる、というサービスのことです。
一般的に、不動産売却では、仲介または買取のどちらかで売却を目指します。
ただし、仲介による売却は、市場価格で売却できるものの、買い主を探す必要があるため、数ヶ月単位の時間が必要ですし、確実に売れるという保証もありません。
また、買取は最短数日で不動産を現金化できますが、仲介よりも売却価格が安いというデメリットを抱えています。
一定期間内は仲介による好条件での売却を目指しつつ、期限が来たら多少安くても買取で不動産を現金化できる、つまり仲介と買取の良いところを両取りしているのが、不動産買取保証なのです。
不動産買取保証を利用するメリット
●買い主が見つかれば買取よりも高く売れる
買取保証を利用し、仲介期間中に買い主が見つかった場合、不動産を高く売れます。
不動産の買取価格は、市場価格の7~8割程度。
最初から買取を選ぶと、「もしかしたら高く売れるかもしれない」という可能性を諦めることになるため、少しでも良い条件で不動産を売りたい方には、買取保証がおすすめです。
運良く売却開始後すぐに買い主が見つかれば、より短い期間で売却できます。
●一定の期間内に売却できる
買取保証のメリットとして、非常に大きいのが売却の確実性です。
仲介で売れなくても、不動産業者が物件を買い取ってくれるため、「数ヵ月費やしたが、結局買い主が決まらなかった」という事態を避けられます。
売却スケジュールがあいまいだと、その後の計画を立てづらいので、たとえば数ヵ月後に遠方への転勤が決まっている、相続税の納税期限があるなど、期限が決まっている場合は買取保証でスムーズに売却できるでしょう。
●買取になった場合仲介手数料が0円になる
不動産を仲介で売ると、最大で「売却価格×3%+6万円」の仲介手数料を支払う必要があります。
しかし、買取になったら、仲介手数料を支払う必要はありません。
なぜなら、不動産買取は、仲介業務をせず直接業者が家や土地を買い取る手続きだからです。
上手く行けば仲介で高く売却でき、仲介で売れなくても仲介手数料を節約しつつ不動産を現金化できます。
不動産買取保証のデメリット
●買取になると売却価格が下がってしまう
不動産の買取相場は、市場価格、つまり仲介で不動産を売った場合の7~8割程度です。
買取になった場合、高確率で手元に入ってくるお金は減ってしまうため、時間がかかっても良いから高く売りたいという方は、仲介での売却を目指した方が良いでしょう。
また、買取保証の買取価格は、不動産業者と契約をした時点での査定額が適用されます。
売却期間中に周辺の地価が高騰したとしても、買取査定の結果には反映されないため、注意が必要です。
●悪徳業者に騙されるリスクがある
不動産買取保証には、悪徳業者に騙されるリスクが存在します。
たとえば、業者にとって魅力的な不動産だと、仲介で買い主を見つけるよりも、自社で買い取った方が得をするため、売却活動に力を入れてもらえない可能性があるのです。
最初から安値での買い取りを狙い、仲介での査定額を高く、買取の査定を低く見積もるといった手口も存在します。
こうした業者と関わると、売り主が損をするだけなので、不動産買取保証を利用する場合、業者の吟味が必須です。
不動産買取保証を利用する際のポイント
不動産の買取保証を利用する際のポイントは、信頼できる不動産業者と契約すること。
買取保証は、契約の性質上、契約した後に「やはり別の方法・別の業者で不動産を売りたい」と思っても、そう簡単に契約を解除できません。
そのため、複数の業者に見積もりを頼み、査定結果や担当者の態度等を比較した上で契約することが重要です。
相見積もりで不動産の相場を把握していれば、根拠のない高額査定をされたとしても、契約を回避するか、根拠を尋ねて業者の信頼性をチェックできます。
まとめ
不動産買取保証は、多少時間に余裕はあるものの、一定の期間内に不動産を手放したい方におすすめの売却方法です。
ただし、指定した期間内に不動産を現金化でき、仲介業者や買取業者を個別に探す必要がない代わりに、買取になると売却価格が下がる、悪徳業者ややる気のない業者と契約するリスクがあるといったデメリットも存在します。
一度、契約を結ぶと、途中で不動産業者を変えるのは難しいので、利用する際は相見積もりを取り、十分な情報収集をした上で、契約する業者を選びましょう。