column 718.

離婚するとき不動産は売ったほうがお得?売却のメリット・デメリット

2024.01.16

離婚するとき不動産は売ったほうがお得?売却のメリット・デメリット

離婚時の不動産売却は、お互いにメリットもデメリットもある選択肢です。
ただし、多くの場合夫婦の持ち家はひとつしかなく、金額的にも非常に高価なので、離婚時に売るかどうかを夫婦間で話し合っておかないと、財産分与のトラブルに発展してしまいかねません。

そこで今回は、離婚するとき不動産を売った方がお得なのかをお互いに判断できるように、持ち家を手放すメリットとデメリットをお伝えいたします。

離婚するときに不動産を売るメリット

●離婚後にローンや財産分与で揉める心配がなくなる

離婚をするときに夫婦の持ち家を売却するメリットは、売却代金で住宅ローンを清算できること。
家を売ってローンを完済すれば、返済トラブルが起こらなくなるため、離婚後に持ち家のことで顔を合わせる必要がありません。

また、不動産を売って現金化することで、財産分与もしやすくなります。
現金なら細かい金額に分割できるため、財産分与の割合で揉める心配も減らせるでしょう。

●お互いにまとまった資金を手に入れられる

不動産の売却価格にもよりますが、家を売ることである程度まとまった資金を確保できるのも、離婚時に家を売るメリットです。
離婚後は、新生活に向けて引っ越したり、家具や家電を新調したりする必要があるため、現金があると助かります。
また、不動産の売却代金を財産分与で分け合えば、たとえば夫婦の一方が病気や子育て等で一時的に収入を失っていても、安心して離婚に踏み切れるでしょう。

●家を管理する必要がない

離婚時に家を売ると、不動産を管理する必要がなくなります。
定期的な掃除や換気はもちろん、火事・災害などのリスクを考える必要もありませんし、「住宅ローンを滞納したらどうしよう」といった不安に悩まされることもありません。
ローンを解消することで、借り入れがなくなるため、離婚後にそれぞれの収入で住宅ローンやマイカーローンなどを組みやすくなるのもポイントです。

離婚するときに不動産を売るデメリット

●マイホームを手放すことになる

住み慣れた我が家を手放すことになるのが、離婚時に不動産を売る一番のデメリット。
引っ越し費用や新居の入居資金もかかりますし、通勤・通学のルートも変わります。
お子さんがいるご家庭の場合、引っ越し先の距離によっては転校も必要です。
引っ越しは大人でもストレスのかかるイベントなので、引っ越したくない場合は、家を維持したまま財産分与するプランについて、相手と話し合いましょう。

●家を売っても完済できない場合住宅ローンが残ってしまう

もし、住宅ローンの残額が不動産の売却価格よりも多い場合、家を売ってもローンを完済できません。
基本的に、ローンのある家を売るときは、ローンの完済が必須条件です。
オーバーローン状態だと、預貯金等を使ってでも完済を目指すことになります。
離婚で家を売る場合は、収支がマイナスにならないよう、事前に査定を受けたり、不動産業者と相談して少しでも高く家を売るプランを考えたりすることが重要です。

売却手続きを始める前に考えるべきポイント

離婚に合わせて家を売却するときは、住宅ローン残高を確認してから見積もりを取りましょう。
不動産をいくらで売却すればローンを完済できるのかわからない状態では、本当に家を売った方が良いのか判断できないからです。
また、不動産売却には、仲介手数料等の諸費用もかかります。
売却後、ローンを完済して手元にいくら残るのかを夫婦で共有し、売るかどうかを決めましょう。

離婚・不動産売却は誰に相談すれば良い?

●離婚の相談は離婚弁護士へ

離婚の話し合いは、当事者同士で行うと揉めやすいです。
そこでおすすめしたいのが、離婚に関する希望や疑問を弁護士に相談すること。
冷静な第三者に交渉を任せれば、法的に問題のない財産分与ができますし、相手と顔を合わせる必要もありません。

ただし、一口に弁護士といっても、専門分野は異なります。
離婚の相談は離婚弁護士に相談するのが一番なので、できるだけスムーズに離婚を進めたいなら、地域の離婚弁護士を探しましょう。

●不動産売却は不動産業者に相談しよう

不動産売却に関しては、不動産業者に相談することをおすすめします。
時間や手間をかければ、不動産は個人でも売却できますが、不動産売却は大きな金額を扱う取引なので、安易に手を出してトラブルになると大変です。

ただし、不動産業者にも良し悪しがあります。
複数の業者から査定を取り、対応を比較した上で相談する不動産業者を選びましょう。

まとめ

離婚をするときは、結婚中に築いた財産の分与が必要です。
金額的に高価な不動産をどうするか決めておかないと、財産分与は進みません。
そのため、離婚時に不動産を手放すメリットとデメリットをお互いに理解した上で、不動産の扱いを決めることをおすすめします。

離婚も不動産売却も、時間のかかる手続きです。
離婚弁護士や不動産業者といった、頼りになる相談相手を早めに見つけてトラブルを回避し、スムーズな離婚を目指しましょう。

一覧に戻る

売る

スタッフ紹介

サポート 相続 任意売却 住み替え