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不動産売却の入金や支払いはいつ?お金の流れと注意点を解説

2023.11.07

不動産売却の入金や支払いはいつ?お金の流れと注意点を解説

不動産売却を無事に終わらせるためには、不動産の売却代金がいつ入ってくるのか、仲介手数料などの支払いをいつ行うのか、お金の流れを正確に理解していることが大切です。

そこで今回は、不動産売却の入金や支払いをいつ行うのかについて解説します。

細かな入出金のタイミングを掴み、入金や支払いに関する注意点を知って、不動産売却の不安を解消しましょう。

不動産売却時の入金・支払いは売買契約時と引き渡し時の計2回

不動産売却における入金と支払いのタイミングは、売買契約を結ぶとき、物件を引き渡すときの計2回です。
基本的に、売買契約と引き渡し日以外で買い主からお金を受け取ったり、不動産業者にお金を支払ったりすることはありません。
また、入金も支払いも、多くの場合現金手渡しまたは銀行振込です。
必要なときに必要なお金を準備できていないと手続きがストップしてしまうので、具体的にどういったお金を受け取り、支払うのかも押さえておきましょう。

売買契約時に受け取るお金と支払うお金

●買い主から手付金を受け取る

手付金とは、売買契約時に買い主から支払ってもらう、不動産売却代金の一部です。
不動産売却では、業界の慣例として、売買契約のときに手付金を支払ってもらい、残金を引き渡し日に決済する方法で売却代金を受け取ります。
手付金の相場は、売却代金の5~10%。
3,000万円の物件なら、150~300万円受け取る計算です。
なお、取引相手や不動産業者によっては、手付金なしで売買契約を結ぶ場合もあります。

●不動産業者に仲介手数料の一部を支払う

不動産売却手続きにおいて、売り主から不動産業者に支払うお金は、仲介手数料のみです。
仲介手数料は原則成功報酬の後払いなので、買い主が決まるタイミング、つまり売買契約を結ぶときに一部費用を支払います。
なぜ仲介手数料の一部だけ支払うのかというと、売買契約を交わした後でも、取引を撤回される可能性があるからです。

ただ、仲介手数料の分割払いは、すべての業者で行われているわけではありません。
「売買契約日と引き渡し日で半額ずつ支払う」ところもあれば、「仲介手数料は全額引き渡し日に払う」ところもあるため、事前に確認しておくと良いでしょう。

ちなみに、仲介手数料は、「不動産売却価格×3%+6万円」が法律上の上限額です。
分割払いでも大きな額になります。
売買契約を交わす日に現金で支払うので、忘れずに必要額を用意しておきましょう。

売却物件の引き渡し時に受け取るお金と支払うお金

●買い主から不動産売却代金の残金を受け取る

売却物件の引き渡し日当日は、買い主から不動産売却代金の残金を受け取ることになります。
現金決済の場合は手渡しで、買い主が住宅ローンを利用する場合は銀行振り込みで支払われるのが一般的です。
何か特別な取り決めでもない限り、口座振込の振込手数料は買い主側が負担するため、売り主は不動産売却代金を全額受け取れます。

●支払い済みの固定資産税や修繕積立金を買い主に精算してもらう

先払いしている固定資産税や管理費、修繕積立金といった住宅の維持費は、買い主に清算してもらうのが一般的です。
不動産が買い主のものになった後の税金や管理費は、買い主が負担すべきお金なので、支払い済みの部分に関しては日割りで計算し、必要額を買い主に支払ってもらいましょう。
固定資産税は原則年4回払い。
取引日によっては大きな金額になるので、早めに負担の割合を決めておくことが大切です。

●不動産業者に仲介手数料の残りを払う

引き渡し日当日、不動産業者に仲介手数料を支払います。
支払い方法は、原則として現金です。
基本的には、買い主から受け取った不動産の売却代金を支払いに回すだけなので、お金が足りなくなることはないでしょう。
ただし、ATMで1日に下ろせる金額には限りがあります。
そのため、不動産売却の引き渡しは、銀行の窓口を利用できる平日の午前中に行うのがおすすめです。

不動産売却時の入金・支払いに関する注意点

不動産売却時の入金・支払いに関する注意点は、売買契約時に受け取った手付金を手元に残しておくこと。
不動産売却には、売買契約後に取引をキャンセルする場合、買い主都合なら手付金を放棄する、売り主都合なら手付金の倍額を買い主に渡すというルールがあります。
また、住宅ローンの審査に落ちたなど、お互いに落ち度のない解約に関しては、手付金の返却が必要です。
手付金を先に使ってしまうと、手付金の返却をする際に大変なので、引き渡し日まで使わずに保管しておきましょう。

まとめ

不動産売却時の入金や支払いを行うのは、原則として売買契約の締結日と物件引き渡し日の2回です。
入金・支払いの回数こそ少ないですが、売買契約日の仲介手数料は現金払いなので、売り主もある程度の現金を用意しておく必要があります。
また、引き渡し日に固定資産税や経費を清算するためには、負担の割合や必要額に関する事前の話し合いが不可欠です。

当日にお金が足りないと手続きが止まってしまうので、入金と支払いの流れを知って、確実に不動産売却を終えられるように準備しましょう。

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