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選択肢は3つだけ!ローンが残っている一戸建てを売却する方法まとめ

2018.01.09

売却

仕事の転勤や親の介護、離婚、リストラなどで家を売る人は少なくありません。ただ、「ローンが残っている一戸建ては売れるのか」が問題ですよね。

今回は、ローンが残っている家を売る方法である「普通に売却」「任意売却」「競売」の3種類について説明します。

住宅ローンが残っている一戸建てを売るための方法3つ

●売却額でローンが完済できるなら「普通に売却」

ローンが残っている家を売却する場合、基本的には売買が終わるまでにローンを完済しなければなりません。なぜなら、ローンが残っている家には抵当権がついているからです。

抵当権とは、「住宅ローンの返済ができなくなったら家を差し押さえて売って良い」という権利のこと。抵当権がついている家を買った後に、前の所有者がローンの返済を滞納すると家を差し押さえられてしまいます。

こうしたリスクがあるため、引き渡し時点でローンが完済できる家でないと売りに出しても買い主が見つかりません。逆にいうと、家を売ったお金や貯金をかき集めてローンを完済できるのであれば、ローンがある家も普通に売却できるということです。

●家を売ってもローンが完済できないときは「任意売却」

家を売っても住宅ローンの完済ができない場合に利用できるのが、任意売却となります。
任意売却は、「住宅ローンを滞納していてこのままだと家を差し押さえられてしまう」という人が家を売るための方法です。
住宅ローンを組んだ金融機関、つまり抵当権をもつ債権者に相談して、抵当権を外してもらえば任意売却できます。

「このままではローンが返せないから、せめて家を売ってそのお金を返済にあてるので抵当権を外してください。残りは分割で返済します」と金融機関にお願いするわけです。

お金を貸し付けている金融機関は、自己破産などの債務整理手続きをされたり、夜逃げされたりするとローンが回収できずに損をしてしまいます。

住宅ローンを滞納しているということは、すでに資金繰りに限界がきているということです。高い利率で住宅ローンの返済を求めても、お金がない人は返済できません。それならいっそ、任意売却を認めて住宅ローンをある程度回収し、残りは無理のない範囲で分割返済してもらおうという一種の救済措置なのです。

●強制的に家を売られる「競売」

競売は、債権者が抵当権を行使した場合に行われる家の強制売却となります。債権者からの要請を受けた裁判所が一戸建てを差し押さえ、借金のかたとして売るのです。

住宅ローンを滞納しているけど任意売却はしたくない、督促を無視した、もしくは債権者が任意売却を断った場合に実施されます。

任意売却なら、残債をどのように返済していくか債権者との交渉が可能です。家も市場価格で売却できるので、ローンの残債も大きく減らせます。しかし、競売はおもに相談もせず滞納を続ける債権者からお金を回収する強制手段なので、残ったローンの取り立ても厳しいですし売却額も安いとメリットがほとんどありません。

「普通に売却」のメリット・デメリット

家を普通に売却する場合、一戸建てを売るうえでの選択肢はたくさんあります。家をいくらで売るか、どの人に売るか、仲介してもらう不動産会社はどこを選ぶかすべて自分の自由です。条件によっては、市場価格よりも高値で売却できる可能性もあるでしょう。

デメリットは、家を売りに出しても買い主が見つかるとは限らないことです。

「任意売却」のメリット・デメリット

任意売却は、ローンが残っていても債権者から抵当権を外してもらえるので、普通に売却するときと同じように家を売却できます。家が高く売れれば売れるほどローンの残債も少なくなるので、今後の住宅ローン返済も楽です。

また、場合によっては引っ越し資金を債権者に融通してもらえることもあります。賃貸オーナーや親族に任意売却すれば、そのまま家に住み続けることも可能です。

ただし、任意売却を断られるケースもあります。任意売却できるのは競売が始まるまで、という時間制限があるのもデメリットです。

「競売」のメリット・デメリット

競売は、裁判所と債権者が手続きをするので寝ているだけで手続きが終わります。ただ、売却額は安いですし家からは強制退去です。売却額も安くローンの残債もたくさん残ります。競売後、ローンの一括返済を求められるのもデメリットです。

まとめ

ローンが残っている家を売る方法は、普通に売るか、任意売却するか、競売にかけられるかのどれかひとつ。それぞれのメリットとデメリットを比較した場合、一戸建ての売却額でローンを完済できるなら普通に売却するのが一番です。

ただ、住宅ローンの返済を滞納しているなら任意売却を選びましょう。競売よりも高く売れることが多いのでローンの残高も少なくなりますし、交渉次第で今の家に住み続けたり、引越し費用を残してもらったりできるからです。

家を売るとき、頼りになるのは地元のニーズを掴んでいる地域密着型の不動産会社となります。任意売却をするときは、地元の不動産会社に相談するのがおすすめです。

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