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column 891.
市街化調整区域って何?マイホームは建てられるの?2024-07-16
市街化調整区域とは、地域の農地や自然を守るため、住宅・スーパーなどの建築が制限されているエリアのことです。 「ここに家を建てて住みたい」と思った土地が市街化調整区域である場合、基本的にはマイホームを建てられません。 ただし、一定の条件をクリアすれば、市街化調整区域でも家を新築可能です。 本記事では、市街化調整区域の概要から、市街化調整区域に家を建てる方法、宅地として見た市街化調整区域のおすすめ度まで、市街化調整区域に関する知識をお伝えします。 市街化調整区域とは●都市計画法で用途が定められた区域のこと
市街化調整区域とは、都市計画法という法律で定められた「都市計画区域」の一部です。 市街化調整区域は、都市計画区域の中でも、農地や森林といった自然環境を保護するために、住宅や商業施設、ビルなどの建築が制限されているエリアなのです。 ●都市計画法の区域区分は3種類存在する都市計画法では、都道府県知事や国土交通大臣が指定したエリア、「都市計画区域」を、「市街化区域」「市街化調整区域」「非線引き区域」という3種類の区域区分で管理しています。
市街化区域は、現在市街地として利用されているエリア、または10年単位で市街地として開発していく予定のエリアです。 都市計画法を根拠に、開発するエリアと開発しないエリアを分けることで、効率的な土地利用を行っています。 市街化調整区域はどんなエリアなの?●基本的に個人の住宅を建てられない
市街化調整区域は、原則として住宅の新築や増改築が制限されているため、土地を買ってもマイホームを建てられません。 ●仮に家を建てたとしても不便
市街化調整区域は、市街地ではないエリアです。 移動・買い物・生活の全てにおいて、不便さを味わうことになります。 ●土地の価格は比較的安い
市街化調整区域の土地は、市街化区域の土地に比べると比較的、安いです。 将来的に都市開発されないエリアなので、安く買ったとしても、土地の近くに大きな駅やショッピングモールができ、地価が上がるといった、投資目的での購入にも不向きです。 ●交通量が少なく静か
市街化調整区域は、交通量が少ないため、静かに過ごせます。
とはいえ、自然環境が豊かな分、虫や蛙の鳴き声等に悩まされることもあります。 市街化調整区域に家を建てる方法はある?●自治体の「開発許可」を取得する
市街化調整区域内に家を建てる王道の方法は、自治体から開発許可を得ることです。 ただし、環境保護に配慮したり、地域の開発計画の邪魔にならないようにしたりする必要があるため、マイホームの開発許可を得るのは決して簡単なことではありません。 ●開発許可の不要な家を建てる市街化調整区域内でも、農業・林業・漁業の従事者であれば、開発許可を取らずに個人の住宅を建てられます。
ただし、特に農地に関しては、そもそも農家しか売買できないという扱いの難しい土地です。 地域の農業委員会への申請が必要で、なおかつ農地として条件の良い土地だと原則許可が下りないため、道は険しいです。 ●もともと「宅地」の土地を買って家を建てる
市街化調整区域内の宅地を購入し、家を建てるという方法もあります。 ただし、法を守った設計なのかなどを審査してもらうために、自治体の「建築確認申請」をクリアする必要があります。
市街化調整区域で建築確認が通るのは、都市計画法第34条で認められた家、 ●すでに開発許可を取得済みの土地を買って家を建てる
数は限られますが、市街化調整区域の中には、不動産業者などが開発許可を取り、宅地にしている土地も存在します。 また、分譲住宅のような広い住宅街を開発するときは、ディベロッパーがインフラも一緒に整備するケースが多いため、水道や電気をどこから持ってくるか考えなくても良いというメリットもあります。
ただし、市街化調整区域内の分譲住宅地は、非常に珍しいためなかなか出回りません。 市街化調整区域は建て替えや増改築にも自治体の許可が必要
市街化調整区域は、既存住宅の建て替えや増改築にも自治体の許可を求められます。
市街化調整区域の開発許可・建築許可は、非常に厳しい基準で審査されます。 市街化調整区域で家を建てるのはおすすめ?●インフラや利便性を考えるとおすすめできない
市街化調整区域は、基本的に都市の利便性から縁遠いエリアなので、家を建てるための土地として狙うのはおすすめできません。 ●市街化調整区域の物件は売却時に不利
市街化調整区域は、地価が安いです。 将来的に土地が高騰する可能性も低く、利便性の問題で、市街化調整区域の家を探す買い主も多くないので、仮に市街化調整区域に自宅を建てたとしても、将来、良い条件で売却できません。 ●住宅ローンを組むのが難しい
市街化調整区域で家を建てることをおすすめしない理由として、住宅ローンを組むのが難しいという問題もあります。 市街化調整区域を狙う際の注意点
市街化調整区域の土地を購入し、マイホームを建てたいと考えている場合、必ず購入前に自治体の都市開発計画や、規制について確認しましょう。
市街化調整区域は、増改築にも許可が必要で、売りたいと思っても売却するのが難しい不動産です。 まとめ
市街化調整区域は、無計画な都市化を防ぎ、農地や森林といった地域の自然を守るために、住宅や商業施設の建設が制限されているエリアです。 もし、市街化調整区域に気になる土地を見つけた場合は、自治体の開発計画や規制を調べ、インフラの有無や将来的な建て替え、売却のしやすさなどを確認した上で、購入するかどうかを考えましょう。
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