column 726. 買う&売る

持ち家と賃貸はどちらがお得?両者のメリットや年代別の向き不向きを比較!

2020.12.08

持ち家と賃貸はどちらがお得?両者のメリットや年代別の向き不向きを比較!

家選びを考えるうえで、避けては通れないのが「持ち家と賃貸どちらが良いのか」という問題です。

ただし、持ち家と賃貸どちらが向いているのかは人によって、また年齢によっても変わってきます。
「絶対に賃貸が良い」「持ち家以外ありえない」と簡単には断言できるものではないので、どちらの住まいが合っているか、自分で判断する際に役立つポイントを知っておくことが大切です。

今回は、持ち家と賃貸それぞれのメリット・デメリットや、年代別に見た向き不向きをご紹介します。

住まいの選択肢:賃貸住宅

●メリット1:いつでも引っ越しできる

賃貸を選ぶ一番のメリットは、いつでも気軽に引っ越せることです。
引越し料金や敷金・礼金等はかかりますが、賃貸物件は最低利用期間もなく、住宅ローンを組んでいるわけでもないので、好きなタイミングで退去できます。
「住んでみたら思っていたのと違った」「隣の住人が夜騒いでうるさい」「もっと良い家が見つかった」など、自由な理由での住み替えが可能です。
ご近所トラブルや転職、仕事の転勤などにも対応しやすいので、身軽な生活を望む人に向いています。

●メリット2:設備や建物の修理・メンテナンス費用が無料

不動産のメンテナンスや壊れた設備・機器の修理はオーナーの仕事です。
賃貸暮らしなら、物件の修繕やメンテナンス費用はかかりません。
水漏れや給湯器の故障なども、経年劣化による故障であれば無料で直してもらえます。
また、何かトラブルが起きたとき、とりあえず管理会社や大家さんに連絡すれば対応してもらえるという安心感も、賃貸物件ならではのメリットです。

●メリット3:世帯人数や収入に合わせて住まいを選べる

賃貸物件で暮らす場合、世帯人数や収入に合った住まいを選べます。

  • 結婚するので二人の職場に近い物件に住む
  • 子どもができたのでファミリー向け物件に引っ越す
  • 収入が増えたため広い家に移り住む
  • 年を取ってきたので便利な駅チカマンションに住み替える

など、結婚・出産・転職といったライフイベントに合わせて、「そのとき一番暮らしやすい家」を選択できるのが強みです。
また、「収入が減ったので家賃の安い家に引っ越す」といった節約もできます。
離婚の際、財産分与で揉めない点も、ひそかなメリットといって良いでしょう。

●デメリット1:住んでいる限り家賃の支払いが必要

賃貸のデメリットは、家賃がかかってしまうことです。
気軽に引っ越せる一方で、賃貸は住んでいる限り家賃を支払い続ける必要があります。
たとえ数十年間同じ物件に住み、支払った家賃が分譲マンションの購入費を上回ったとしても、自分のものにならないのは無視できないデメリットです。

●デメリット2:高齢になると審査に通りづらくなる

賃貸物件に入居するためには、保証人を用意したり収入審査を受けたりする必要があります。
保証人や審査自体は、若い人だと「問題ない」と考えてしまいがちですが、年を取ってくると審査に通りづらくなるので注意が必要です。

なぜかというと、高齢の入居者は、「認知症になって部屋を汚したりトラブルを起こしたりするかもしれない」「親族がおらず緊急連絡先がない」「収入に不安があり家賃を滞納する可能性がある」といったリスクがあるためです。
若い人に比べるとリスクが高いので、年を取ると賃貸暮らしがしづらくなってしまいます。

●デメリット3:不満があってもリフォームできない

賃貸物件は、間取りや設備に不満があってもリフォームできません。
また、「原状回復」といって、退去するときはできるだけ入居時の状態に戻す必要があります。
DIYなどが趣味であれば、壁や天井を傷つけない範囲で作り変えるという手もありますが、「柱を取り払って間取りを大きく変更する」といった変更はできないので注意しましょう。

住まいの選択肢:持ち家

●メリット1:月々の支払い額が同じなら賃貸よりも広くて快適

「家賃8万円の家」と「月8万円の住宅ローンで建てた家」では、多くの場合持ち家の方が広いです。
特に、マンションタイプの賃貸物件と一戸建てなら、一戸建ての方が空間的な余裕を持てます。
家が広いと荷物も多く置けますし、こだわりの設備や家具も設置しやすいです。
庭付きの家なら、庭でBBQやお茶を楽しんだり、家庭菜園やガーデニングをしたり、子どもの遊び場にしたりできるので、居住性を重視するなら持ち家を選びましょう。

●メリット2:予算に応じて間取りやデザインを自由にできる

持ち家は自分のものなので、自由に間取りやデザインを決められます。
どこまで自分の思い通りにできるかは予算次第ですし、同じ予算でも施工会社によって対応しているデザインの幅や設備が違いますが、賃貸より自由度が高いのは間違いありません。
また、リフォームやDIY等もしやすいです。
安い中古住宅や古くなった実家を手に入れてリフォームしたり、壁に釘を打ち付けたりして、より暮らしやすい空間に仕上げていけます。

●メリット3:万が一のことがあっても家族に住まいを残せる

住宅ローンを組むためには、「団体信用生命保険」という生命保険の加入が必要です。
団体信用生命保険は、ローンの契約者が亡くなったときに「ローンの残額」を補償してくれる保険です。
団体信用生命保険があるため、ローンを組んで持ち家を購入していれば、家主に万が一のことがあっても家族に家という資産を残せます。
住まいに対する保証や安心感という面では、賃貸よりも持ち家の方が有利です。

●メリット4:持ち家があると老後の安心感が高まる

持ち家は、ローンを完済すれば「固定資産税」「都市計画税」「住宅のメンテナンスにかかる料金」だけで暮らしていけます。
老後収入が減っても、持ち家なら生活費を抑えられるでしょう。

また、賃貸のように入居を断られたり契約更新を拒否されたりする心配もありません。
体の状態に合わせてバリアフリー化したり、リフォームしたりして年代に合った間取りに変更できるのも、持ち家ならではの強みです。

●デメリット1:気軽に引っ越せない

持ち家を購入すると、基本的には引っ越しできません。
なぜなら、住宅ローンを組んで購入した不動産を売却するためには、ローンの完済が必須だからです。
仕事で遠隔地に転勤することになったり、ご近所トラブルに巻き込まれたりしても、気軽に引っ越しという対処を取れないので、持ち家を買うときは周辺環境も含めて吟味する必要があります。

ただし、「近くにどんな住民がいるか」を事前にすべて把握するのは困難ですし、後から近所に問題のある人が引っ越してくる場合もあるので、快適な生活を送れるかどうかは運次第です。

●デメリット2:税金や修繕費などがかかる

持ち家は、持っているだけで税金や修繕費がかかります。
土地や建物に対する固定資産税と都市計画税は毎年のものですし、雨漏りをしたら屋根修理、塗装が落ちてきたら外壁塗装といった定期的なメンテナンスは必要不可欠です。
10~15年ごとに訪れる大規模修繕工事では、一回の費用が100万円を越えることも珍しくはありません。
ローンを完済しても支払いは続くので、ある程度のお金は必要です。

●デメリット3:住宅ローンの負担が大きい

持ち家は人生で最も高い買い物なので、多くの場合、現金では購入できません。
家を買う場合、住宅ローンを組むことになります。
ただ、安くても1,000万円以上する持ち家をローンで買うということは、単純にいって1,000万円以上の借金を抱えるということです。
ローンの返済を滞納すると持ち家を差し押さえられてしまいますし、いわゆる金融機関のブラックリストにも掲載されてしまいます。
たとえ何があっても毎月数万円を返済し続ける必要があるため、収入に波があったり将来的に独立や転職を考えていたりする場合は、持ち家の購入を避けておいた方が良いでしょう。

●デメリット4:離婚や相続の際にもめやすい

持ち家は、離婚や相続の際もめごとになりやすい財産です。
なぜかというと、金額が大きく売却するのが難しいからです。
たとえば、離婚する場合は財産分与をする必要がありますが、財産の大半を持ち家が占めている場合、家を売って現金を分配することになります。
ここで、「子どもがいるから家を渡して欲しい」という要求をすると、もう一方が受け取れる金額が減ってしまうので、揉めやすいのです。

同様のトラブルは、遺産相続でも起こります。
「相続後に住みたいので家を売りたくない」「不公平だから家を売って現金を分けるべき」といった意見の対立が起きると大変なので、持ち家を買う場合は、できるだけ現金化しやすい人気エリアの物件等を選ぶのがおすすめです。

一生賃貸に住む場合かかる金額

  • 家賃8万円
  • 2年毎に契約更新料が10万円
  • 駐車場料金が月8,000円
  • 15年に一度、10万円かけて引っ越しをする
  • 礼金1ヵ月分(敷金は全額戻ってくるものとする)

という条件で50年間暮らす場合、5,584万円必要になります。
ただ、引っ越しの間隔は人それぞれですし、もっと安い家賃や逆に高い家賃の物件に住み替える場合もあるので、多少は金額が変動すると考えておきましょう。

持ち家購入で一生にかかる金額

  • 月々のローン返済額8万円
  • 年利1.57%の35年ローン
  • ボーナス返済なし
  • 頭金として200万円出す

という条件でローンを組むと、2,583万円の融資を受け、2,783万円の家を購入できます。
ただし、持ち家の場合、「住宅購入時の税金・手数料」や定期的なメンテナンス費用なども必要です。
また、家や土地を持っていると固定資産税もかかります。
そこで、持ち家を購入するときの諸費用139万円(不動産価格の5%)、10年ごとの維持管理費として120万円、固定資産税等で年間10万円かかると考えた場合、50年間の総額は4,022万円です。

もちろん、10年間ごとに120万円以上の修繕費がかかることもありますし、分譲マンションを購入すれば「管理費」「駐車場料金」なども発生するため、費用が高くなるケースも十分に考えられます。

もちろん、10年間ごとに120万円以上の修繕費がかかることもありますし、分譲マンションを購入すれば「管理費」「駐車場料金」なども発生するため、費用が高くなるケースも十分に考えられます。

三段階で評価!年代別に見る賃貸と持ち家のおすすめ度

●20代:賃貸○・持ち家△

独身者が多く、預貯金や収入的にも余裕のない20代の間は、持ち家よりも賃貸がおすすめです。
転職や転勤等のリスクにも対応できますし、若い内に家を買うと、家族ができたり年を取ったりしたときに住み替えが必要になります。
ただ、20代で住宅ローンを組む場合、返済期間を長く設定すれば、月々の支払額を節約可能です。

●30代:賃貸○・持ち家○

仕事にも慣れ、結婚する人が増えてくる30代は、賃貸も持ち家どちらを選んでも損をしません。
「共働きで会社の近くに住む」「結婚して子どもができたので持ち家を買う」など、ライフプランに応じて住まいを選ぶと良いでしょう。
ただ、子どもができると教育費や習い事の費用なども増えていくので、無理をしてまでローンを組むのは避けるべきです。

●40代:賃貸○・持ち家○

40代の家選びでは、老後を見据えるなら持ち家が、暮らしの自由度を高めたいなら賃貸がおすすめです。
持ち家を買う場合、子どもが独立し、夫婦での暮らしになると子ども部屋を持て余すので、過ごしやすい平屋やバリアフリー仕様の住まいなどを選ぶと良いでしょう。
賃貸なら、収入に合わせて住まいを選べば問題ありません。

●50代:賃貸△・持ち家○

50代になると、賃貸より手頃な持ち家の方がおすすめです。
働いている内にローンを組んで老後仕様の家を建てれば、リタイアした後維持費だけで生活できます。
予算を抑えるために、状態の良い中古物件を安く買ってリフォームしても良いでしょう。
高額なローンを組むと、60代になっても返済に追われてしまうので、頭金を積んだり安い物件を探したりすることをおすすめします。

まとめ

「持ち家と賃貸ならどちらが良いのか」は、多くの人を悩ませる問題です。
もちろん、実際どちらが良いかは人によって異なりますが、

  • 同じ金額を払うなら持ち家の方が広くて快適
  • 気軽に引っ越したいなら賃貸
  • リフォームなどに興味があれば持ち家
  • 20代や30代は賃貸暮らしの方が節約できる
  • 40年以上住むなら持ち家の方が安い

といったポイントを知っていれば、自分に合った選択ができるようになります。
家は生活の基盤です。
後悔しなくても良いように、早い内から賃貸と持ち家どちらを選ぶべきか考えておきましょう。

 

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