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二世帯住宅の売却は難しい?二世帯住宅の種類や売り出し時の注意点

2023.01.16

二世帯住宅

一つの家に親子二世帯で暮らす二世帯住宅は、売るのが難しいとされています。 ただ、不動産は、売り方次第で売却結果を変えられる商品です。 二世帯住宅の売却難易度が高い理由や、売却時の注意点を理解した上で販売プランを練れば、何も考えずに不動産を売り出すよりも良い条件で売却できるでしょう。

ここでは、二世帯住宅の売却に必要な知識や、二世帯住宅売却のポイント等をお伝えします。

二世帯住宅の売却が難しいとされる理由

●建築費が高い分、売り出し価格も高くなってしまうから

二世帯住宅の売却が難しいとされる理由の一つが、売却価格の高さです。 仕様にもよりますが、二世帯住宅は寝室やリビング、浴室等の水回りを複数作る必要があるため、同じ広さの一般的な一戸建てに比べると建築費用が高くなります。 建築コストが高いということは、その分、高く売らないと損をしてしまうということです。 同じ地域に3,000万円の物件と5,000万円の物件があったら、多くの場合高い方が売れ残ってしまうので、二世帯住宅はなかなか売れません。

●間取りが特殊だから

二世帯住宅という特殊な間取り・設計の住宅を欲しがる方が限られている点も、二世帯住宅の売却難易度を高くしている理由です。 そもそも、二世帯住宅は、建てる際に「施主が使いやすい仕様・間取り」になっているため、一口に二世帯住宅といっても物件によって特徴が大きく異なります。 たとえば、リビングやキッチンを共有するタイプの二世帯住宅なら、「リビングも水回りも完全に分けたい」という層には買ってもらえません。 少子高齢化によって中古二世帯住宅の需要は高まっているものの、買い主によってニーズが違うので、売るのが難しいのです。

二世帯住宅を売る際に知っておきたい種類の違い

●完全分離型

同じ敷地内で一つの建物を共有しているものの、玄関もリビングもキッチンも浴室も全て世帯ごとに分けているタイプの二世帯住宅を、完全分離型と呼びます。 完全分離型二世帯住宅の特徴は、何といっても同居していてもお互いのプライバシーを完全に守れることです。 用事があるときだけお互いの世帯を行き来すれば良いので、生活リズムやこだわりが違う世帯でも適度な距離感を取りながら同居できるという点を、売却時にアピールすると良いでしょう。

●一部共有型

どこまで共有するかは設計次第ですが、例えば玄関は同じでもリビングやキッチンは別といった形で、「生活空間を一部共有する」タイプの住まいが、一部共有型の二世帯住宅です。 お互いの世帯を比較的自由に行き来できるので、二世帯の仲が良かったり、日常的に介護等で手助けが必要だったりするご家庭に向いています。完全分離型に比べて建築費用が安い分お得なので、売却するときはコストの安さや同じ空間で生活する利便性、同じ家で暮らしていて困ったことやその解決方法等を共有して、買い主に共感してもらいましょう。

二世帯住宅を売却するときのポイント

●売却期間を長目に取る

二世帯住宅は、売却価格も高く間取りも特殊なので、多くの場合短期間では買い主を見つけられません。 そのため、二世帯住宅を売るときは、売却に時間をかけることをおすすめします。 売却期間を長めに取れば、問い合わせや内覧の受付数が伸び、条件の合う買い主と出会う可能性も高くなるからです。 幸い、二世帯住宅は売却価格が高い分、数年程度では値崩れしづらいので、時間をかけて売却しましょう。

●掃除・整理整頓を徹底する

二世帯住宅を売却する際は、掃除や整理整頓を徹底する必要があります。 なぜなら、二世帯住宅は一般的な戸建てよりも生活している人数が多い分、設備の劣化が早く、生活臭や汚れなども残りやすいからです。二世帯住宅のように価格相場が高い物件は、買い主の気に入らない部分があると成約に結びつきません。 中古住宅の購入時に清潔感や匂いを気にする方は多いので、内覧の前に大掃除を行い、汚れや匂いが落ちない場所はプロに清掃を頼みましょう。

●二世帯住宅売却時の注意点

二世帯住宅を手放すときの注意点は、両世帯の同意を取ってから売却を始めることです。 二世帯住宅は建築コストが高いので、「完全分離型で世帯ごとに名義を分けている」「親子でお金を出し合い共有名義にしている」といったケースが珍しくありません。 名義を分割していたり共有名義になっていたりする不動産は、権利者全員の同意がないと売り出せないので、根回しがないと親子間でトラブルになる可能性があります。

まとめ

二世帯住宅は、一般的な住宅に比べて売却価格の相場が高く、仕様が特殊でニーズも限られているので、売却の難易度が高いです。 ただ、売り出す二世帯住宅の特徴や違いを知り、ニーズに合った売り込み方を考えれば、売却しやすくなります。
売却を始めてからできることは限られるので、二世帯住宅を売るときは不動産業者に相談し、両世帯の説得や売却プランの検討といった事前の準備を充実させましょう。

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