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住み替え先はどうする?実家の売却を手伝うときの流れや注意点

2022.09.09

住み替え先はどうする?実家の売却を手伝うときの流れや注意点

不動産の売却は、手間も時間もかかる手続きです。
そのため、「介護施設に入ることにした」「老後を考えてより便利な駅チカマンションへ引っ越すことにした」といった理由で、親に実家の売却を手伝うよう求められるケースも少なくありません。

ただ、不動産売却を手伝うためには、親以上に不動産の売却手順を知っておく必要があります。

ここで、実家の売却を手伝うときの大まかな流れや、相手の役に立つために意識すべきポイントを押さえましょう。

実家の売却を手伝うときの大まかな流れ

親に頼まれて、または親のことが心配で実家の売却を手伝う場合、大まかに以下のような流れで作業を進めていくことになります。

  • 不動産業者探しの手伝い
  • 内覧対応のサポート
  • 住み替え先探し
  • 値引き交渉のアドバイス
  • 実家の掃除・整理

親が主体となって不動産売却を進めるため、契約自体は親の仕事です。
基本的には、「どの不動産業者に仲介してもらえば良いのか」「業者が提示している見積もりの価格は適正なのか」「どういった住み替え先がおすすめなのか」といった調査やアドバイスを行うと考えておけば良いでしょう。

また、不動産を売るときは引き渡し前、できれば内覧の前に家を片付けておく必要があります。
力仕事や不用品の処分で協力する場面も多いです。

相手の役に立つために意識すること

●最終的な判断は所有者に任せる

実家の売却を手伝うとき、大切にして欲しいのは自分の意見よりも親の意見を優先すること。
相続や生前贈与で実家が自分のものになっていない限り、不動産はあくまでも親の持ち物です。
「この業者以外はダメ」「もっと高く売るべき」「私が価格交渉をするから」など、自分の意見を押し付けると親も良い気持ちにはなりません。

不動産は高額な資産です。
売却という大きな決断の際に親子どちらかが不満を残すと、相続や遺言でトラブルになるリスクが増えてしまいます。
明らかに親が悪徳業者にだまされかかっているといったケースを除いて、アドバイスをするときは資料を見せたり専門家やプロへの相談をすすめたりする程度に留め、あくまでも最終的な判断は親に任せましょう。

●不用品・荷物の整理など人手のいる作業に力を貸す

性格的にどうしても親の決定に口を出してしまう場合は、不用品や荷物の整理といった人手のいる作業を中心に手伝うのがおすすめです。
粗大ゴミ等を処理センターへ持っていったり、軽トラックを借りて引っ越し先でも使う家具や家電の運搬を手伝ったりするだけでも、親の負担は楽になります。
また、人手のいる作業はスケジュールを明確に決めてから動く方が楽です。
実働日も限られるので、土日だけ手伝うなどピンポイントで予定を組みやすいというメリットもあります。

●専門家を紹介する

基本的に、不動産売却に関する手続きについてわからないことや面倒なことがあったら、専門家を探してつなぎを取りましょう。
不動産売却は、大きなお金を動かす取引です。
「知り合いから聞いた話」や「何となく覚えている知識」で対応を決めたり親の判断を誘導したりした結果、損をする取引になってしまうと親も自分も後悔します。
自分の不動産を売るわけではない以上、避けられるリスクはできるだけ避けた方がお互いのため。
特に不動産を個人で売却しようとしたり、知人伝いに紹介してもらった怪しげな業者に物件を任せたりしないように注意しましょう。

実家の売却を手伝うときの注意点

●住み替え先は早目に決めておこう

実家を売却するときは、住み替え先を早めに決めておくと手続きをスムーズに進められます。
むしろ、新居へ引っ越して実家を空にし、いつでも内覧できる状態にした方が売却活動もしやすくなるので、引っ越し時期を早めてしまうのがおすすめです。

もし新居が合わなかったら、実家の買い主が決まる前なら最低限の家具や家電だけを残して一旦実家に戻り、売却期間中に次の新居を探すといった対応もできます。

●自分以外の家族にも実家売却の手伝いを頼もう

実家を売却するときは、自分以外の家族にも家を売ることを話し、可能な範囲で売却の手伝いをしてもらいましょう。
なぜなら、「知らない間に実家を売られた」と他の家族が感じた場合、感情的なもつれが相続トラブルになりやすいからです。
相続トラブルは、資産が少なくても仲が良いと思っていても起こります。
トラブルの芽を摘んでおくためにも、実家の売却は「家族のイベント」にすることが重要です。

まとめ

実家の売却を手伝うことになった場合は、できる範囲でアドバイスをしたり力仕事に協力したりすることをおすすめします。
実家はあくまでも親の所有物。自分の知識や判断を押し付けると、トラブルになったときに親子の仲がこじれてしまいます。
親しい間柄だからこそ、プロの不動産業者に仲介をお願いしたり、家族に実家の売却を共有したりして後々のトラブルを回避することが重要です。

 

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