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実家を相続したときの売却手順と損しない不動産売却のコツ

2022.06.22

実家を相続したときの売却手順と損しない不動産売却のコツ

日本は高齢者ほど持ち家率が高いので、相続で実家を受け継ぐケースが多いです。
ただ、実家から離れた地域で働いていたり、結婚に伴って別の地域に引っ越していたりすると、家を相続しても使い道がありません。
相続した不動産を利用する予定がなければ、売却するのがおすすめです。

今回は、相続した実家を手放す場合にどのような手続きが必要になるのか、どういった点に気をつければ良いのかなどを解説していきます。

実家を相続してから売却を終えるまでの流れ

●相続した不動産の登記と実家の片付け

相続によって不動産を手に入れたら、最初に行うのが相続登記です。
相続登記とは、故人の名義になっている実家の家や土地を、法的にも自分名義の所有物にする手続きのこと。
不動産は「自分の資産」のみ売却が認められているため、実家を売る場合必ず相続登記を行う必要があります。

相続登記を終えたら、次に待っているのが実家の片付けです。
不動産の査定や内覧は荷物が残っている状態でも受けられますが、実家の家具や家電、家族の思い入れある荷物込みで不動産を売却するわけにもいきません。
どの道、不用品の整理に清掃、形見分けなどが必要になるため、早目に整理を行って査定に進みましょう。

●実家の査定を頼んで不動産業者と契約する

相続登記と実家の片付けが終わったら、不動産業者による査定作業です。
実家がいくらで売れるのか、複数の業者に見積もりをお願いしましょう。
2社3社といくつかの不動産業者の査定を受けることで、査定結果が妥当なのか比較できます。
また、不動産売却では実務のほとんどを業者の担当者に任せるので、「個人的に信頼できると感じる営業マンかどうか」が非常に重要です。
対応に不安の残る担当者だと、成約までのやり取りにストレスを感じることになってしまうため、合わない営業マンや不動産業者を回避するという意味でも相見積もりを取り、契約する不動産業者を決めることをおすすめします。

●買い主を見つけて売買契約を結ぶ

実家の売却を仲介してくれる不動産業者を見つけたら、後は売却を始めるだけです。
内覧対応等売り主として対応したほうが良い場面もいくつかありますが、基本的には不動産業者が宣伝広告や問い合わせの対応、契約書作り等をしてくれます。
問い合わせや内覧から買い主と交渉を進めていき、売却価格や売却の時期をすり合わせられたら売買契約を結びましょう。
買い主から実家の売却代金を受け取り、実家を買い主へ引き渡せば、相続財産の売却手続きは終了です。

相続した不動産を損せずに売るためのコツ

●3年以内に売る

相続額や不動産の売却額にもよりますが、相続した実家の売却を行った場合、「高額な資産を相続したことに対する相続税」と「不動産を売ってお金を得たことに対する譲渡所得税」がかかります。
しかし、相続した実家を3年以内に売却すれば、譲渡所得税を大幅に減らせる減税の特例を利用できるのです。
節税制度には併用できるものと併用できないものがあり、ある程度の取捨選択は必要になりますが、数百万円以上の節約ができます。

●相見積もりで売る

不動産には定価がないため、「誰に売るか」が重要です。
ただ、一般人が自分で実家の売却先を見つけるのは困難なので、基本的には不動産業者と仲介契約を結んで買い主を探してもらいます。
このとき、信頼できる不動産業者に実家の売却を任せた方が、より良い条件の買い主と巡り会える可能性が高くなるので、業者を選ぶときは複数の見積もりを取って各社を比べましょう。
不動産業者選びは担当者との相性も大切です。
大手・中小にこだわらず、さまざまな業者の話を聞いてみることをおすすめします。

相続不動産を売るときの注意点

相続した実家を売る際の注意点は、相続税の納税と確定申告が必要になることです。
日本では、故人が亡くなったことを知った日から10ヵ月以内に遺産分割を終わらせ、相続税を納税するというルールになっています。
仮に、現金がなくて相続税の納税資金を捻出できない場合、10ヵ月以内に相続・相続登記・売却の全てを終える必要があるわけです。
不動産売却は早くても3ヵ月程度の時間がかかるため、実家を売るときは各種手続きをできるだけ早く始めましょう。

また、実家を売った翌年には、売却によっていくら儲かったのか、損をしたのかを自分で書類にまとめ、税務署に提出する確定申告も行います。
確定申告は、相続した実家を売るときの節税特例を利用する条件にもなっているため、忘れずに手続きしましょう。
税の制度は内容が難しいので、場合によっては税理士を頼るのもおすすめです。

まとめ

実家を相続した場合、まずは相続登記をして不動産の自分の所有物にし、次に見積もりを通して不動産業者を決め、最後に仲介業者を通して買い主を探します。
相続税の納税期限もあり、相続不動産の売却は時間に追われるケースが多いので、実家を売るなら売却までの流れや売却のポイントを押さえ、いかにスムーズに手続きを進められるかを考えましょう。

 

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