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山林はどうやって売るの?山林売却の基礎を解説

2022.06.22

山林はどうやって売るの?山林売却の基礎を解説

田舎の祖父母から広い山林をもらったのは良いものの、使う予定もないし管理も面倒だから手放したいと考える方は多いです。
自然豊かな山林は魅力的な財産ですが、実際に利用するとなると現地に住む必要があるため、都市部で働いている方だと上手く活用できません。
山林は、一般的な宅地や住宅よりも売るのが難しい不動産です。

ここでは山林売却の基礎を押さえていきましょう。

山林はどうやって売れば良いの?

●不動産業者に仲介を頼む

山林を売却する最も一般的なやり方は、山林の売買に強い不動産業者を探して、買い主を探してもらう方法です。
成約後、不動産業者に仲介手数料を支払う必要はありますが、売りたい山林の査定や広告づくり、問い合わせの対応等もしてくれるため、どうしても個人で山林を売ってみたいという事情がなければまずは業者を頼ると良いでしょう。

ただし、全国の不動産業者がどこも山林の売買経験を持っているわけではありません。
基本的に、山林売買の経験が豊富な専門業者か、近隣で営業している不動産業者に相談することをおすすめします。

●森林組合に相談する

森林組合に相談するのも、山林を売る手段の一つです。
森林組合とは、林業や森林の持ち主によって構成された団体で、全国各地に存在しています。
地域の森林組合には、その地域で働いている林業関係者を始め、「この地域で山林を買いたい」「売りたい」という相談者も訪れるため、場合によっては条件の合う買い主を森林組合経由で見つけられるでしょう。

山林の売却が難しい理由

●単純に買い手が少ない

山林の売却が難しいのは、単純に欲しいと考える人の数が少ないからです。
山林は文字通り山や林であり、基本的に整地も整備もされていないため、駐車場にしたり家を建てたりするのが難しいという問題を持っています。
不動産によっては山林へ行くまでの道が老朽化していたり、水道が通っていなかったりすることすら少なくありません。
広い上に封鎖するのが困難なので、不法侵入されたり不法投棄の現場にされたりする可能性もあります。
近年では、コロナ禍の影響などもあってキャンプ人気が高まり、「個人で山を所有する」というニーズも出てきていますし、ネットで山林を売買できるサイトなどもできていますが、それでも買い手の少なさは売却における大きな障害です。

●広すぎる

山林の売却が難しい理由の一つに、広すぎるというものもあります。
もちろん山林によって広さは異なりますが、仮に3,000坪だとしてもとても個人で使いこなせるような広さではありません。
不動産を所有する以上、山林であっても所有者は管理責任を問われますし、広さに応じた固定資産税もかかります。
山林を手に入れても大抵の人が持て余してしまうため、売るのが難しいです。

●取引事例が少ない

宅地や住宅に比べて、広くて使い勝手の良くない山林は、そもそも年間の取引数が少ないという特徴もあります。
取引事例が少ないということは、いくらで売れば良いのか、いくらで売れるのか正確な予想を立てるのが難しいということです。
売り出し価格が高いと山林はますます売れなくなるため、山林の値付けは慎重に行う必要があります。
一般的な不動産なら3ヵ月から半年程度で売却できますが、山林だと年単位で買い主探しを続けることになるケースも少なくありません。

山林売却のポイント

●専門の不動産業者に預ける

山林を売却する際は、山林の扱いに慣れている専門の不動産業者に売却の仲介をお願いしましょう。
専門の業者なら山林の査定もできますし、過去の取引データからどれくらいの金額で売れそうなのかもアドバイスしてもらえます。
また、山林を欲しがる買い主候補者達とのコネクションを持っているので、条件の合う買い主と出会える可能性も高いです。

●買取業者に依頼する

近くに山林専門の不動産業者がいない、山林を扱っていそうな地元の不動産業者が気に入らないといった場合、山林を買い取ってくれる不動産業者を探すという手もあります。
仲介で売るよりも売却価格は下がりますが、買取業者を利用すれば比較的短い時間で山林を現金化できるので便利です。
ただし、山林によっては買い取ってもらえないこともあるため、まずは査定を受けると良いでしょう。

●数年単位で時間をかける

山林売却をする場合、買い主が現れるのを年単位で待つ必要があります。
なぜなら、山林を欲しがる人がそもそも少ないからです。
宅地や住宅なら短期間で条件の合う買い主が見つかることもありますが、山林は短期間だと売れません。
長丁場になることを見越して、信頼できる不動産業者に山林を預け、年単位で買い主を探してもらいましょう。

まとめ

山林の売却方法は、基本的に不動産業者に任せるか、森林組合を通じて買い主を探すかのどちらかです。
山林は不動産の中でも不人気で取引件数も少なく、いくらで売り出せば良いのかを見極めるのが難しい不動産なので、独力で売ろうとするのはおすすめできません。
山林の専門業者を頼ったり、売却期間を長く見積もったりして、少しでも良い条件での売却を目指しましょう。

 

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