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住宅ローンを返せないときに頼ろう!任意売却手続きとは

2022.03.08

住宅ローンを返せないときに頼ろう!任意売却手続きとは

何らかの事情によって住宅ローンの返済が難しくなったら、任意売却でマイホームと住宅ローンを整理しましょう。

ただし、任意売却手続きを実行するためには、売却の仲介を頼む不動産業者やローンを組んだ金融機関との連携が必要不可欠です。
また、任意売却にはデメリットも存在します。

今回は、任意売却手続きを利用する上で知っておきたい制度の基本や、メリット・デメリットを押さえていきましょう。

任意売却って何?

●オーバーローンの不動産を売る手段のこと

任意売却とは、オーバーローンの不動産を売却する手続きのことです。
オーバーローンとは、「不動産の売却価格<住宅ローン残債」となっており、家を売ってもローンを完済できない状態のこと。
抵当権を解除するためには住宅ローンを完済する必要があるため、オーバーローンの不動産は通常そのまま売却できません。

しかし、任意売却を利用すれば、残ったローンを売り主が背負う代わりに不動産を売却し、その代金をローン返済にあてることで住宅ローンの残債を圧縮できます。

●任意売却の実現には金融機関の協力が必要不可欠

任意売却は、通常なら売却するのが難しい物件を何とかして売却するための方法です。
ただし、任意売却で不動産を手放しても住宅ローンの一部は残ります。
残ったローンは売り主が返済していきますが、家を売っている以上ローンの返済が滞った場合に差し押さえる担保がないため、金融機関にとって任意売却はリスクの高い手続きです。
そのため、任意売却をするためには金融機関の同意を得る必要があります。

また、金融機関だけでなく不動産業者との連携も不可欠です。
不動産を高く売れれば、その分、ローン残債が減って返済負担が軽くなります。

任意売却を選ぶメリット

●競売よりも売却価格が高い

住宅ローンの返済が苦しくなったとき、任意売却をする最大のメリットは、競売よりも家を高く売れることです。
競売にかけられるのはローンの滞納や夜逃げといったトラブルの末に手放された物件なので、荷物が残っていたり室内や設備がボロボロになっていたりするものも少なくありません。
内覧もできず、物件情報サイト等に広告を掲載するわけでもないので、市場価格よりも3割程度安く落札されてしまいます。
しかし、任意売却なら物件広告を出し、ある程度の時間をかけて売却できるのです。
不動産を高く売れればその分、ローンの残債が減るため、マイホームを手放した後のローン返済が楽になります。

●不動産売却時にかかる費用を売却代金から支払える

任意売却の場合、不動産売却時に必要な仲介手数料等の諸経費に加えて、新居への引っ越し代金も売却代金から支払い可能です。
競売だと引っ越し代金は自己負担になるため、任意売却できるかどうかで売却後の持ち出し費用が大きく変わってきます。
また、任意売却では手続き後の返済方法等も金融機関と相談できるので、場合によっては無理のない分割返済も可能です。

●誰にも知られずに不動産を現金化できる

競売手続きでは、不動産の競売が行われることが公示されます。
また、競売物件の売却価格を調べる裁判所の職員や、競売に参加する不動産業者が自宅を訪れることになるため、「不動産が差し押さえられたらしい」とご近所や職場の同僚に知られてしまう可能性が高いです。
しかし、任意売却は一般的な不動産売却と同じように物件広告を作り、買い主を募るため、広告さえ見られなければ身近な人間に知られることなく不動産を現金化できます。
プライバシーを守りたいと考えるなら、競売より任意売却の方が安心です。

任意売却を行うデメリット

任意売却を行うためには、数ヵ月程度、計画的にローンを滞納する必要があります。
ただ、ローンを滞納すると、いわゆるブラックリスト入りしてしまうため注意が必要です。
日本では、個々人のクレジットカードやローンの利用歴が、信用情報機関という組織によって管理されています。
金融機関はローンやカードの審査時に信用情報を必ずチェックするため、データベースに滞納履歴が記録されていると、新しくクレジットカードを作ったりローンを組んだりできません。
信用情報は一定期間が経つと古い情報が更新されるので、おおよそ5年から7年待てば再びローンを組めるようになりますが、その間車や家といった大きな買い物をしづらくなることは覚えておきましょう。

まとめ

住宅ローンを返済できなくなった場合、何も対応をしないでいると家と土地を差し押さえられ、競売にかけられてしまいます。

しかし、滞納を重ねる前に金融機関と相談すれば、任意売却が可能です。
信用情報に傷がつくというデメリットはあるものの、任意売却なら競売よりも高く家を売却できますし、残った住宅ローンの返済プランも相談できます。
競売に比べて家を手放した後の負担は軽いので、ローン返済が難しくなってきたら、金融機関や不動産業者と連携を取り、任意売却で少しでもマイホームを高く売りましょう。

 

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