column 518.

不動産売却を始める際に知っておきたい内覧の基礎・基本

2021.10.12

不動産売却を始める際に知っておきたい内覧の基礎・基本

不動産業者は売却のプロですが、物件やその物件周辺の環境について一番詳しく知っているのは売り主です。
不動産売却では、「実際に住んでいた者」の意見で成約することも少なくありません。

そんな売り主の知識や経験を不動産売却に役立てられるのが、「内覧」という手続きです。

今回は、不動産売却を始める際に知っておいて欲しい内覧について解説していきます。

不動産売却の内覧とは

不動産売却の内覧とは、不動産広告などを見て問い合わせてきた買い主候補に、物件を見せる手続きのことです。
売却中の物件に内覧希望者を招き、建物の外観や内装、間取り等を好きなようにチェックしてもらいます。
賃貸物件の場合は内覧の案内を不動産業者の営業マンに一任してしまうケースも多いですが、不動産売却では動かす金額が多いこともあり、売り主の同席も一般的です。
基本的には「良い物件だったら購入しても良い」と考えている方が内覧にくるため、内覧対応は決しておろそかにできません。

内覧の必要性と内覧を受け付けるメリット

●ほとんどの買い主が内覧で不動産の購入を決める

不動産売却において、内覧は買い主に実際の物件をアピールできる貴重なチャンスです。
数百万円数千万円という高額な不動産を取引する関係上、ほとんどの買い主候補は「内覧で気に入った物件」に購入の申し込みをしてきます。
内覧に手を抜くと成約までの期間が長引いたり、売れ残ったりする可能性が高くなるので、不動産売却の成功には内覧対応が必要不可欠なのです。

●物件写真では伝わらない不動産の状態を伝えられる

不動産の内覧では、物件写真や不動産情報サイトの記載では伝わらない土地や住まいの詳細を伝えられます。
たとえば、窓から外を見たときの景色やキッチンの高さ、日当たり等は現地を見てみないとなかなかイメージできません。
間取り図では伝わりづらい空間の広さや高さ、細かい住宅のこだわりや使い勝手等を買い主に理解してもらえるのは大きなメリットです。

また、「近所に毎週○曜日特売をしているスーパーがある」「評判の良い小児科や歯科がある」など、住民だからこそわかる暮らしのお役立ち情報を伝えられるというメリットもあります。
生活に密着した情報は、ライバル物件との差別化にもつながる強力なアピールポイントです。

一般的な内覧の流れ

内覧は、以下のような流れで進んでいきます。

  • 内覧希望者・売り主・不動産業者の間でスケジュール調整
  • 予定時間に不動産業者の担当者が内覧希望者を現地へ連れてくる
  • あいさつ
  • 事前の打ち合わせ通り室内を案内
  • 内覧の終了と解散

売り主として当日に行うのは、内覧者の案内だけです。
当日の案内も、基本的には事前に不動産業者と相談してある程度、決めておくため、人見知りの方でも問題なく案内できるでしょう。

内覧を成功に導くための準備

●玄関周り・水回りを整理する

人間は第一印象に引きずられて全体の印象を捉えてしまうので、最初に目にする玄関周りが汚れていると物件全体の印象が悪くなってしまいます。
また、不動産の内覧では汚れの目立つ水回りが厳しくチェックされるため、玄関と水回りは徹底的に掃除しましょう。
荷物を減らし、汚れを落とすだけでなく、生活臭の対策をするのもおすすめです。

●事前に照明と空調の電源を入れておく

初めて訪れる暗い空間や湿気のこもった空間は、多くの人間にとって快適な環境ではありません。

そこでおすすめしたいのが、内覧前に照明と空調の電源を入れておくこと。
玄関を開けたとき、または扉を開いたときの第一印象を良くすることを重視しましょう。
風通しの良さが魅力の物件なら、空調を切って窓を開け放しておくという手もあります。

内覧対応時の注意点

●大人数で同席しない

内覧に売り主として同席する場合、最大でも参加人数を2人程度に抑えましょう。
一般的な住宅に売り主夫婦とお子さんといった複数名で同席すると、混雑するため案内しづらくなりますし、内覧者より人数が多いと圧迫感を与えてしまいます。
自由に見て回りづらい、または質問しづらい状況を作っても良いことはないので、同席人数は絞っておくのがおすすめです。

●説明を押し付けない

売り主の役割は、あくまでも内覧者の質問に答えたり、内覧者が知っておきたいであろう情報をそれとなく伝えたりすること。
たとえ善意でも、聞かれていない物件の魅力を説明し続けると内覧者の気分を害してしまいます。
物件の間取りなどデータで分かる部分の説明は営業マンに任せ、雑談の中で不動産の良い部分を伝えましょう。

まとめ

不動産売却の成約に欠かせないのが、問い合わせのあった買い主に物件を見せる内覧という手続きです。
内覧対応の良し悪しで成約できるかどうかが変わってくるため、玄関周りや水回りをきれいにして物件の第一印象を高め、説明を押し付けないように注意しましょう。
内覧の印象が良く、買い主が興味を持てば自然と話題も広がります。
より良い条件で不動産を売却するため、内覧対応に力を入れましょう。

 

一覧に戻る

売る

スタッフ紹介

サポート 相続 任意売却 住み替え