古家付きの土地はどうやって売る？売却の方法やメリット等を解説｜永大ハウス工業

いわゆる古家付きの土地は、「どういう売り方をするか」によって売りやすさや売却価格、売却にかかる費用等が変わってきます。

ただ、一度決めた不動産の売却プランは、そう簡単に変更できません。
売却する不動産に合わない方法を選ぶと、失敗するリスクが高まってしまうため、古家付き土地の売り方を押さえておきましょう。

今回は、古家付き土地の売却方法や、各売却方法のメリット・デメリットをお伝えしていきます。

●選択肢1：中古物件としてそのまま売る

古家付き土地を売る最もスタンダードな方法は、「中古物件」として売ることです。
不動産業者に相談して物件と土地の査定を受け、売り出し価格を決めたらネットや実店舗で売却を始めます。
ネット広告を見た人の問い合わせや、営業マンの案内によって物件に興味を持つ人が出てきたら、内覧に案内して商談を進めていくという流れです。

ただし、古家付き土地にあるのはあくまでも古い家。
木造住宅だと、住宅部分の資産価値は22年でほぼゼロに近くなるため、高く売却するのは困難です。

●選択肢2：更地にしてから売る

古い土地は、老朽化している箇所が多いので、リフォームしたり解体したりする必要があります。
住む前に手間がかかる不動産は、中古不動産市場で避けられる傾向が強いです。
そこでおすすめしたいのが、更地にしてから売るという選択肢。
更地にすると、「古屋を解体する」「古屋の強度を調べる」といった手間がなくなるので、買い主を見つけやすくなります。
とはいえ、解体費用は売り主負担なので、更地にすべきかどうかはプロに相談しましょう。

●選択肢3：解体渡しを前提に家がある状態で売却を進める

解体渡しとは、「買い主が見つかったら更地にして引き渡す」という売却方法のこと。
売却自体は建物がある状態で進めておいて、売買契約を交わしてから解体工事を始めるので、解体費用を後回しにできるというメリットがあります。

ただし、解体工事を具体的にどこまで売り主負担で進めるのか合意していないと、引き渡しの前後でトラブルになる可能性もあるので、注意が必要です。

●売却に時間をかけられる

古屋付き土地を始め、「建物がある土地」は固定資産税が安くなります。
固定資産税が安いと、買い主探しや売却前の準備などに時間をかけても売り主の負担が増えません。
売却に時間をかけられれば、物件の魅力を見つめ直したり、土地家屋調査士を呼んで土地の境界線を確定させたり、販売戦略を練ったりして、より良い条件で古家付き土地を売却できるでしょう。

●解体費用を考える必要がない

古家付き土地のまま売却する場合、解体工事をする必要がありません。
解体工事の費用負担がなければ、不動産の売却価格が安くても損をしづらくなります。
また、売却の準備にお金をかけないぶん、値下げをして買い主探しを有利に進めるといった戦略も取りやすいです。
古い住宅でも、柱や梁が頑丈ならリフォーム需要を狙って買い主を探すと良いでしょう。

●物件の現状を細かく調べる必要がある

不動産売却において、売り主は物件の現状や問題点を契約書に記載しておく必要があります。
特に注意しておきたいのが、口頭で買い主に不備の内容を伝えていても、「書類に書いてない」場合は後日損害賠償等の対象になることです。
築年数の古い家には、目に見えない様々なリスクが潜んでいます。
古屋付きのまま売却する場合、売り主が不利にならない契約書の作り込みや、物件の現状調査なども必要不可欠です。

●売却相手の選択肢が増える

古家付きの土地は、建物を解体して更地にした方が売却のチャンスを増やせます。
理由は簡単で、更地なら購入後すぐに工事をして活用できるからです。
また、「解体工事が必要ない」「土地全体がひと目で見えるため地盤や地下埋没物の調査がしやすい」といったメリットもあります。
売りやすさを重視するなら、更地にしてから売却すると良いでしょう。

●解体費用が高い

古屋の解体費用は、比較的解体しやすい木造住宅でも、一坪あたり3万円前後です。
20坪なら60万円、30坪だと90万円が解体だけで出ていくので、不動産売却の赤字を回避するためにはそれ以上に高い金額で土地を売る必要が出てきます。

ただ、損をしないように土地を値上げして売り出した結果、土地の価格が相場よりも高くなってしまうと、買い主に興味を持ってもらえません。
更地で売却するなら、事前にまとまった費用を出すだけのメリットがあるのかどうか、慎重に検討しましょう。

古家付きの土地の売却方法は、大きく分けると、そのまま売るか更地にして売るかの二択です。
しかし、どちらの売却方法にもメリットとデメリットがあるので、売り方を適当に決めるわけにはいきません。
古家付き土地は、ただでさえ売りづらい不動産なので、売却するときは業者と相談しながら物件に合った売却プランを考えましょう。