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本当に売却するよりお得なの?土地の活用法とそのデメリット

2020.11.05

本当に売却するよりお得なの?土地の活用法とそのデメリット

「せっかく不動産を持っているのだから、土地を売って一時的にお金を手に入れるよりも、活用して長く儲けた方がお得ではないか」と考える人は多いです。

ただ、土地の立地や広さ、交通量などによって、「活用して儲かる土地なのか」「どの方法で活用すれば良いのか」は変わってきます。
どんな土地でも、活用すれば利益を出せるというわけではありません。
試しに活用してみたものの、結局儲けられずに損をしたという結果になっては意味がないのです。

今回は、一般的な土地の活用方法と、土地を活用した場合のデメリットをお伝えします。

一般的な土地活用のアイデアとそのデメリット

●駐車場の経営

空き地を区切ったり、コンクリートを敷いたりして駐車場にする方法は、「初期費用をかけずに土地活用できるアイデア」として人気です。
自動精算機を設置し、業者に管理を委託すれば放置しているだけで収入が増えるので、駐車場の少ない繁華街や施設の近くなら十分な収入を見込めるでしょう。

しかし、駐車場の需要がないエリアだと、ほとんど利益を出せません。
周囲に同じようなコインパーキングがあれば価格競争が起きますし、常に駐車場が満車になるとは限らない点にも注意が必要です。
また、費用を抑えようとした場合、駐車場の管理は自分ですることになります。
夜間の問い合わせやクレーム等への対応を避けるためには管理委託が必要ですが、業者を入れると利益が減るため、駐車場経営をするならコストと利益の見極めが必須です。

●コンビニやショッピングモール等への土地貸し

ロードサイドのコンビニや大型のショッピングモール、スーパーといった商業施設の経営者に土地を貸して、賃料を取るという土地活用です。
個人よりも社会的な信用の高い会社相手に賃貸契約を結ぶことから、出入りが激しい個人向けの賃貸マンションなどに比べて、安定した収益を期待できます。

ただし、貸地の経営は、駐車場以上に立地の良し悪しによる影響が大きいです。
国土が狭く、住宅が密集している日本では、そもそも商業施設の需要はある程度限られてきます。
近くにコンビニがないロードサイド、大型スーパーの少ない地方都市など、ピンポイントで需要を確保できる土地でないと、想像しているほどの儲けは得られないでしょう。

特に問題になるのが、「立地や広さに問題はないが商業施設としての需要が少ない」という土地です。
商業施設に向かない土地を貸地にしても、借り主が現れないと、高額な固定資産税や都市計画税を延々と負担することになってしまいます。
自身でフランチャイズのオーナーになると経営リスクを抱えることになり、他人に貸すといつ借り主が現れるかわからないという問題もあるので、貸地の運用には経営の知識が必要不可欠です。

●賃貸アパートやマンション用地のレンタル

個人投資家や不動産業者に土地を貸し、賃貸物件を運用するという手もあります。
自分でローンを組んで賃貸物件を建築し、不動産業者に空き室を借り上げてもらう「サブリース」というサービスも利用も可能です。
しかし、賃貸アパートやマンションの建設には、ある程度、広い土地が必要になります。
一般的な戸建てを建てられるくらいの土地だと、アパートやマンションの経営を考えている人や企業から中々興味を持ってもらえません。

また、自分で建ててサブリースを利用する方法は、長期的な保証が薄いという弱点を持っています。
サブリースの契約は、数年ごとに空き室率などを見て、家賃の保証割合等を減らしていく契約になっているケースが多いです。
最初の数年はある程度、家賃収入があっても、家賃保証が減って赤字になると取り返しがつきません。
入居者探しや物件の管理も不動産業者任せにする関係上、「家賃保証が気に入らなければご自分でどうぞ」といわれたときに対応できず、泣く泣く赤字を拡大させてしまうオーナーも多いです。

一部の儲かる土地以外は活用せずに売却するのがおすすめ

ビジネス目的で活用して黒字を出せる土地は、ごく一部に過ぎません。
「持て余している土地があるものの、どういうビジネスに使えば良いのかわからない」「土地活用の経験がないためどうすれば良いのかわからない」といった状態で、あえて土地活用を選ぶメリットは薄いです。

たとえ活用しなくても、宅地として有用なら「マイホームが欲しい」という人に高く売れますし、事業用地としての条件が良ければ投資家や不動産業者に高く買い取ってもらえます。
土地活用するかどうかを迷ったときは、できるだけ売却を選びましょう。

まとめ

土地活用は、自分の手を動かすことなく収入を増やせる方法の一つです。

ただし、空き地であればどんな不動産でも自由に活用できるわけではありません。
同じような土地に見えても、土地ごとの需要や適正を見極めて活用するためには、ビジネスの知識や経験が求められます。
多くの場合、不要な土地を活用するよりも売った方がお得です。

土地活用と土地の売却、どちらのほうがお得なのかプロの意見を聞きたい場合は、ぜひ一度当店へご相談ください。

 

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