リースバックのメリット・デメリットとは？

column 217.

リースバックのメリット・デメリットとは？

2018.11.22

リースバックのメリット・デメリット

住宅ローンを払えない、もしくはお金が必要になったものの、いま住んでいる家から引っ越したくはない。そんなときに頼れる方法が、第三者に家を売ってお金をつくり、家賃を支払う代わりにそのまま自宅に住み続ける「リースバック」という方法です。

今回は、リースバックのメリットとデメリットについて解説します。

リースバックのデメリットとは

リースバックのデメリットは、

マイホームなのに毎月家賃（リース料）がかかる
通常の不動産売却に比べて売却額が安い場合が多い
家の名義が変わるためリフォームや立て替えが難しくなる
買い戻すと結局、赤字になるケースも少なくない

こと。リースバックは、家を購入してくれた第三者にリース料を支払う代わりに、賃貸のように家を貸してもらうという契約です。月々のリース料は売却代金によって上下しますし、新オーナーの意向によっては周辺の家賃相場よりリース料が高くなってしまうこともあります。家の名義も新オーナーのものになってしまうため、リフォームや立て替えをする場合はオーナーの許可が不可欠です。

また、リースバックの買い主は、基本的に賃貸物件のオーナーや不動産会社などに限定されます。住むために家を買うという層へアピールできないため、一般売却ほど売値が高くなりません。

なお、将来的にまとまったお金を用意できれば、リースバックしたマイホームは買い戻せます。ただ、相場より安く売れるケースが多いこと、毎月リース料がかかることなどを考えると、総額で赤字になってしまう可能性も高いです。契約時に買い戻しについて決めていない場合、オーナーの考えが変わって買い戻しを拒否されることもあります。

リースバックのメリットとは

一方、リースバックのメリットは、

リースバックの専門会社等を利用すれば短期間で現金化できる
周囲の人に家を売ったことがバレない
引っ越さなくて良いため生活環境を維持できる
リースバックで手に入れた資金は何に使っても良い
土地建物の固定資産税や修繕費の負担がなくなる

など。一般的な不動産売却では、不動産会社を探して家を査定してもらい、それから売りに出して買い手からの連絡を待つという流れになります。売りに出してからは基本的に待ちの姿勢になるため、買い手が決まるまで3ヶ月から半年、ときには1年以上かかることも珍しくありません。当然、買い手が見つかるまでは家を現金化できないのです。

しかし、身内やリースバックの専門会社等を利用すれば、家を現金化するまでの期間を大幅に短縮できます。

また、リースバックは家を売っても引っ越す必要がありません。子どもの学校や習い事、親との同居などどうしても引っ越したくない事情がある場合、リースバックは非常に便利なのです。家をリースバックしたことが、ご近所の人にはわからないのもうれしいポイント。引越し費用や、住み替え先の敷金・礼金なども不要なので、住宅売却にかかるコストを抑えられます。

それに、不動産の固定資産税を納めるのは登記上の所有者ですし、修繕費も名義人の負担です。リースバックすれば、マイホームならではの負担がなくなります。

さらに、家をリースバックして得たお金は、用途に制限がありません。生活費にも事業資金にも使えます。銀行系のカードローンなどは、規約上借りたお金を事業資金にできないケースが多いです。消費者金融のローンは限度額が低く、まとまった資金を用意するのが簡単ではありません。その点、リースバックなら、家という高額な資産を売却したお金を丸ごと利用できるため、