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マンションの価格査定時に有利に働く周辺施設とは

2017.02.03

周辺写真

マンションを売却する時には不動産会社に査定をしてもらいます。査定をする時には、「駅距離」「広さ」「日当たり」「築年数」などの、マンションや実際の部屋の条件が評価項目になります。

その評価項目の中には「周辺施設」もあり、周辺施設によっては査定時に有利に働く事もあります。今回は、その査定に有利に働く周辺施設を、購買層も加味しながら解説します。

生活に密着する周辺施設がある

まずは、実生活に密着している「普段使い」できる周辺施設が挙げられます。日々の生活に必要な買い物や公共手続き、それに趣味に関する施設などが徒歩圏内にあれば一番理想です。もしくは、最寄り駅まで行けば全てが揃っているという環境も、仕事帰りなどに立ちよりやすいので評価は高いです。

●買い物施設

例えば、スーパーやドラッグストアなどの買い物施設です。この買い物施設は、単身者からファミリー世帯まで、どの世代にも喜ばれる施設になります。理想はマンションから徒歩数分の場所にあり、大通りを渡ったり長い信号待ちがなかったりする立地です。

また、大型商業施設があれば尚良いです。次項の「子育て世代」に対しても言える事ですが、大型ショップングモールなどはイートインコーナーもあるので、家族で休みの日に行くことが出来るからです。

●趣味に関する事や公共機関

例えば、ヨガやピラティス、スポーツジムなどが周辺にあると喜ばれます。これは、特に単身者やディンクス※1には特に喜ばれる傾向にあります。家から近くなくても、仕事帰りに行ける駅前にあると評価は高いです。

また、市役所や郵便局などの公共機関が近い場合も喜ばれます。毎日行くワケではないのですが、特に市役所などは、用事がある時には時間がかかりがちな場所ですので、近いほど便利に感じます。

※1ディンクス:共働きで子供を意識的に作らない・持たない夫婦のこと。Double Income No Kids(2収入、子供なし)の頭文字「DINKS」

子育て世代に喜ばれる周辺施設がある

ファミリーの方をターゲットにする広めの物件などは、子育て世代に喜ばれる施設が周辺にあると査定時に有利です。具体的には、子供を預ける施設や病院関連施設を指します。

●子供を預ける施設

日本では今、保育士不足や保育園不足により、保育園に行きたくても行けない待機児童が非常に多くなっています。地区によっては数百人以上の待機児童を抱えている市区町村もザラにあるほどです。

そのため、周辺に幼稚園、保育園があるか。また、多少遠くても良いので「空き」がある幼稚園、保育園が通える範囲内で存在するかは、小さい子供がいる世帯は非常に気になる問題です。

●子供が頻繁に行く医療機関

小児科がある医療機関や子供が良く行く耳鼻科が近くにあると、子育て世帯には喜ばれます。子供は体調が悪くなりやすいですが、特にまだ一人目のお子さんだと、どのタイミングで病院に連れていけば良いか分からない方も多いです。

そのため、近くに子供を連れて気軽に行ける医療機関があるという事は、日々の生活の安心感に繋がります。

高齢世帯に喜ばれる周辺施設がある

高齢世帯は他の世帯と比べて、入念に身体のケアをする必要があります。また、会社に行ったり子育てをしたりする必要がないため、余暇がたくさんある場合も多いです。

そのため、身体に何か異変があった時に対応しやすい総合病院、そして救急病院が近くにあると、査定が有利に働きます。また、日々の身体のケアを行うために「整体」などが近くにある時も評価が高いです。

また、余暇を持て余している方には、文化センターなどが近いと喜ばれます。文化センターで何か催し物を定期的にやっていれば尚更評価は高くなります。

購買層によって有利に働く周辺施設は異なる

このように「生活に密着する施設」「子育て世代に喜ばれる施設」「高齢世帯に喜ばれる施設」の3つが、主に査定に有利に働く周辺施設になります。しかし、購買層はどこでも同じというワケではなく、自分のマンションを売却するエリアによって「購買層」は異なってきます。

そのため、子育て世代に喜ばれる施設が周辺にたくさんあっても、売却したいマンションが単身者向けのエリアにある場合には、大きなプラスポイントにはなりません。逆に、単身者に嬉しい施設があっても、売却したいマンションが子育て世代に喜ばれるエリアであれば、それほど査定額には有利に働かないです。

このように、自分のマンションのエリアと購買層を加味しなければいけないので、その時には不動産会社の力を借りなければいけないです。不動産会社は過去のデータから購買層を特定できますので、自分のマンションのエリアと照らし合わせて「評価の高い施設」を割り出す事ができます。

そのため、まずは不動産会社に査定してもらい、購買層を加味した上でどの施設が査定に有利に働くかをヒアリングしてみましょう。

まとめ

このように、周辺施設は購買層によって、どの程度査定に有利に働くかは変わってきます。その購買層自体を一般個人で見極めるのは難しいので、まずは不動産会社にヒアリングする事です。

自分のマンションのエリアや、自分の部屋の広さを加味した上で、どこが購買層なのか?不動産会社から査定を聞く際には、不動産会社が購買層と周辺施設をしっかり意識しているかを見極めましょう。

 

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