column 138. 買う&売る

家を買うなら貯金は必要!「頭金なし」と「貯金なし」の違いとは

2016.07.08

家を買うなら貯金は必要!「頭金なし」と「貯金なし」の違いとは

マイホームの購入を検討している方にとって、「頭金なし」の物件は非常に魅力的です。
ただし、「頭金なし」で買える住宅も、「貯金なし」では購入できません。
両者は一見似ている言葉ですが、実際には大きな違いがあるのです。

そこで今回は、頭金の役割を解説した上で、「頭金なし」と「貯金なし」の違いや、貯金がないと不動産を購入できない理由、最低限必要な貯金額の目安などをお伝えします。

家を買うときに必要なの?「頭金」の役割とは

●頭金は住宅ローンの借入額を抑えるために用意する自己資金のこと

不動産の世界における頭金とは、住宅ローンの借入額を抑えるために用意する、自己資金のことです。
たとえば、3,000万円の住宅をローンで買う際に、自分で300万円用意すれば、住宅ローンの借入額を2,700万円に抑えられます。
不動産価格の一部を先に支払うことによって、ローンの返済負担を軽減できるわけです。
そのため、家を買うときは、頭金を用意した方が良いとされています。

●頭金を用意しなくてもマイホームは購入できる

家を買うときに頭金を用意するかどうかは、買い主の自由です。
「頭金なしだから」という理由で、不動産の売り主から売却を断られることはありません。

ただし、頭金なしで家を買うということは、住宅購入資金の100%を金融機関から借りるということでもあります。
借入額が大きくなると、住宅ローン審査も厳しくなりますし、月々の返済額や総額で支払う利子の負担が増えてしまうため、注意が必要です。

●家を買うときに頭金を用意するメリット

住宅を購入する際に頭金を用意するメリットは、月々の返済負担を減らせること。
頭金を住宅価格の10%・20%用意すれば、その分、金融機関から借りるお金の額が小さくなるので、月々のローン支払いを圧縮できます。
住宅ローンの返済は、毎月必ず支払う固定費です。
月々の返済額を減らせば、その分家計が楽になるでしょう。

また、借入額を減らすことによって、住宅ローン審査に通りやすくなるというメリットもあります。
住宅ローン審査は、「金融機関が信頼してお金を貸せるかどうか」をチェックされる手続きです。
頭金は、年単位で貯金し続けられる計画性や、堅実な金銭感覚があることの証明なので、金融機関に評価してもらえます。

●頭金の相場

家を買うときに支払う頭金の相場は、物件価格の10%から20%を目安にすると良いでしょう。
もちろん、頭金を物件価格の50%、70%用意できれば、その分、住宅ローンの返済負担は楽になります。

ただし、現実的に考えて、高額な頭金を用意するのは大変です。
多額の頭金を貯めるまで待つよりも、住宅ローンを利用して早くマイホームを購入した方が、新居で家族と過ごせる時間を増やせます。
物件価格10%以上の頭金があるなら、住宅購入を進めると良いでしょう。

「頭金なし」と「貯金なし」の違い

「頭金なし」とは、頭金を入れず、フルローンで家を購入することです。
一方、「貯金なし」とは、文字通り貯金がない状態のことを指します。
両者は全く関係のない言葉なので、「頭金なし」をセールスポイントにしている物件でも、「貯金なし」だと不動産を購入できません。
基本的に、「頭金なし」で家を買う方も、ある程度の蓄えは持っておく必要があります。

「頭金なし」の物件でも「貯金なし」だと購入できない理由

●手付金を払えないから

頭金なしの物件でも、貯金がないと購入できない理由は、手付金を支払えないからです。
手付金とは、売買契約を交わす日に売り主へ現金で支払う、保証金のようなもの。
不動産の売買契約では、買い主から売り主に対して手付金を支払うことによって、買い主側が契約をキャンセルする場合は手付金を放棄する、売り主側が契約を解除する場合は手付金を倍返しする、というペナルティーを負います。
手付金を支払うことで、売買契約締結後の安易なキャンセルを防げるため、家を買うときは手付金を求められるのが一般的なのです。

手付金の相場は、物件価格の5%から10%ほど。
住宅ローンで借りたお金が振り込まれるのは、物件の引き渡し日です。
売買契約を交わした時点だと、ローンのお金は口座に入っておらず、手付金を払えないため、貯金が必要になります。

●諸費用の支払いができないから

家を買うときは、以下のような諸費用も必要です。

  • 仲介手数料
  • 印紙税
  • 登録免許税
  • 固定資産税
  • 登記の費用
  • 地鎮祭や工事前に行う挨拶回りの手土産代
  • 住宅ローンの申し込み時に支払うローン保証料
  • 火災保険・地震保険料
  • 引っ越し費用
  • 家具や家電の購入費

上記の費用は、ほとんどが「住宅ローンのお金が振り込まれる前」に発生するため、基本的に自己資金で支払います。
貯金なしだと、諸費用の支払いもできません。
なお、諸費用の目安は、不動産購入価格の3%から10%程度です。

●家の維持費や生活費を払えないから

不動産の購入後も、家の維持費や生活費はかかります。
また、万が一に備えた蓄えがないと、住宅設備が故障したり、突発的な怪我や病気で生活費が足りなくなったりしたときに困るので、家を買うなら最低でも数ヵ月分程度の貯金が必要です。
ある程度の貯金があれば、何らかの事情で一時的に家計がマイナスになっても、住宅ローンの滞納を避けられます。

マイホームを買うなら貯金はいくらあれば良い?

●手付金と諸費用を支払うために不動産価格の20%必要

マイホームの購入を検討している方におすすめしたい貯金額の目安は、購入する不動産価格の20%以上です。
家を買う場合、手付金として物件価格の5~10%、諸費用として物件価格の3~10%前後を自分のお金で支払うことになります。

細かい金額は、購入する物件によって変わりますが、少なくとも物件価格の20%以上の貯金があれば、「お金がなくて必要な支払いができない」という事態になることを心配する必要はありません。
その上で、数ヵ月分の生活費や、頭金があると安心です。

貯金はないけど家が欲しいときは何ができる?

●手付金や仲介手数料の安い業者・売り主を選ぶ

マイホームの購入時に支払う手付金や仲介手数料は、売り主・不動産業者との交渉で値引きしてもらえる可能性があります。
たとえば、3,000万円の家を買うときに手付金10%求められるところを、5%に抑えられれば、150万円の節約ができるのです。
仲介手数料のキャンペーンを行っている業者を探したり、仲介の不要な新築のマンションや建売住宅を選んだりすると、金額を抑えられます。

●お金を借りて必要な資金を用立てる

親族や金融機関からお金を借りて、手付金や諸費用を支払うという選択も可能です。
ただし、貯金がない状態で住宅ローン以外の借金を重ねても、返済の目処は立ちません。
金融機関からお金を借りた場合、利用できる住宅ローンの限度額が小さくなってしまいますし、そもそも審査に通らない可能性も高いです。

世の中にあるほとんどのローンは、住宅ローンより金利が高いので、貯金なし状態での借金はやめておきましょう。

まとめ

マイホームを購入する場合、手付金や諸費用として、物件価格の20%前後を自分のお金で支払う必要があります。
フルローンを組めば「頭金なし」で住宅を購入できますが、「貯金なし」の状態では必要な支払いができないため、家を買うならある程度の貯金が必要不可欠です。

住宅ローンを組んだら、今後数十年返済を続けていくことになります。
ローンの滞納リスクを少しでも抑えられるように、家を買うときは慎重に資金計画を立てましょう。

 

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