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【後悔しない家づくりのために】住む前に気づきたい注文住宅の後悔・失敗ポイント

2016.01.09

注文住宅、建売住宅、新築マンション…マイホーム購入にはさまざまな選択肢があります。
なかでも、自分の好きなようにゼロから家づくりのできる注文住宅に憧れる方も多いのではないでしょうか。

一方、注文住宅ではその自由度の高さゆえに「失敗」してしまうケースも少なくありません。
もちろん、家そのものには満足していても、個別に見ると「このスペースは、もうちょっと工夫しておけばよかったかも」と後悔が残るようなことも。

そんな事態を避けるために、この記事では、すでに注文住宅に住んでいる方々が感じがちな「後悔ポイント」を紹介します。そのうえで、後悔ポイントを未然に防ぐ方法について詳しく解説していきます。

広さの失敗による後悔

●広さの失敗での後悔事例

・狭小地でも間取り次第でゆったり暮らせると聞いて土地を購入。でも、実際に住んでみると室内に余裕がなく、モノが少し増えただけでパンク状態。やっぱりもう少し広い家にしておけば良かった…。

・ハウスメーカーには「建ぺい率・容積率いっぱいに設計しますね」といわれ、ゆとりを持った間取りで家が完成。満足はしているけど、使っていないスペースも目立つ。建ぺい率いっぱいにせずに、コストを抑えるという選択肢もあったかな…。

●広さの失敗で後悔しないためのポイント

注文住宅を検討している場合、まず土地選びからスタートという方が多いのではないでしょうか。
その際、立地等に魅力を感じて狭小地を選ぶ方も少なくありません。

もちろん、狭小地でも間取り次第で良い住宅に仕上げられます。
しかし、狭小住宅などに住んだことがない場合には、実際のイメージができていないケースもあります。
そこで、狭小地を考えている場合には、事前に同様の住宅やモデルハウスを見学しておくことが大切です。

反対に、ゆとりのある土地の場合、ハウスメーカーは法律の許す範囲で広く間取りを設計してくることがあります。
こうしたケースでは、そこから引き算で設計していくと完成時にチグハグした部分が出てしまうこともしばしば。そこで、あらかじめ建てたい広さを決めたうえで、それに沿った設計をしてもらいましょう。

なお、広さを決める際にもやはり、モデルハウスや住宅見学を経験しておくことが役立ちます。

収納の失敗による後悔

●収納の失敗での後悔事例

・「とにかく部屋を散らかしたくない」という思いから、収納スペースを重視して設計を依頼。たしかに部屋にモノが散乱することはなかったけど、主人の趣味の道具がどんどん増えている気がする…。

・ウォークインクローゼットに憧れて、寝室に設置。これで洋服の収納はバッチリ! かと思いきや、意外に服が収納できない。結果、ベッドの上などにも服が広がる始末。こんなはずじゃなかった…。

●収納の失敗で後悔しないためのポイント

特に現在住んでいる住宅の収納量に不満を感じている場合、間取りを考える際に「とにかく収納を増やしたい」と考えてしまう方もいらっしゃいます。
しかし、大切なのは持っているもの、あるいはこれから購入予定のものに対する、適切な収納量があることです。
これを考慮せずに収納を増やしてしまうと、上に挙げたご主人のように「モノを捨てられない」人を育ててしまう可能性があります。
そのため、事前に今持っているモノの量を確認するようにしましょう。

また、ウォークインクローゼットも同様で、自分の持っている洋服の量に対して、どれくらいの収納量があるのかを計算することが大切です。
洋服の量がわかっていれば、同じウォークインクローゼットでも、たとえば通路の広さやハンガーパイプなどで収納量を調整することで、ある程度、対応できます。

視線の失敗による後悔

●視線の失敗での後悔事例

・LDKから子供部屋まで含め、間仕切りをなくしてゆとりのある広いスペースを作った。たしかに開放感はあるけれど、家族の視線を常に感じている気がして落ち着かない。

・子育てに良いと聞いてリビング階段を導入。家族だけの時は問題ないけれど、友人を呼んでいる際などに通り抜けがしづらい…。夫婦共通の友人ならまだしも、妻の友人が訪ねてきている時は出かけるのが微妙な空気になることも。

●視線の失敗で後悔しないためのポイント

間仕切りをなくしたり、リビング階段を作ったりと、室内を広く見せる工夫を取り入れる方も増えています。こうした間取りには、遮蔽物がなくなることで家族が顔を合わせる機会も多くなるため、自然とコミュニケーションが取りやすくなるというメリットがあります。

一方で、家族のスタイルもそれぞれで、「常にコミュニケーションを取っていたい」「いつも一体感があった方がいい」という人ばかりではありません。建てた当初は満足していても、年が経つにつれて微妙になってしまうことも。また、最近増えつつあるリモートワークとの相性も良いとはいえません。

そこで、複数の部屋を一体とするような場合には間仕切りを増設できるようにしておく、リビング階段を取り入れる場合は扉の近くに階段を設置するなど、デメリットを感じた際に解消できるような工夫をあらかじめ考えておくと良いでしょう。

動線の失敗による後悔

●動線の失敗での後悔事例

・LDKと近い位置にトイレがあるのが嫌で、玄関の向こう側にトイレを設置。しかし、トイレに入っている間に来客があると出にくい。玄関先でご近所さんと長話になってしまうようなケースでは、なかなか出られないことも。

・屋上がある家という理想が現実になり、とても満足。高台のため周囲の目線も気にせず洗濯物を干すこともできる…はずだったのが、一階にある洗濯機から屋上まで濡れた洗濯物を持ち上げるのが大変。

●動線の失敗で後悔しないためのポイント

家事動線の後悔でよくあるのが、上に挙げたような水周りに関するものです。
とはいえ、家事のやり方は人それぞれなので、「これがベストな動線」というものはありません。
まずは普段どのように掃除や洗濯をこなしているのか、見直してみましょう。

そのうえで、現状不満に感じている部分があれば、その不満を解消するためにはどうしたら良いかを考えることが、最適な間取りへとつながります。
また、最近では家事のために歩いて往復しなくてもいいような、「回遊動線」も注目されています。こうした間取りもチェックしてみましょう。

配線の失敗による後悔

●配線の失敗での後悔事例

・良い間取りを作ることに集中していて、配線図は特に気にしていなかった。実際に完成してみると、二階の寝室に上がる際、一階の電気を消すためにあっちこっちウロウロしなければならず、ストレスを感じている。

・遮蔽物があると電波が弱くなることを知らず、WiFiルーターを目立たず設置できるよう、クローゼットの中に配線した。しかし、見た目は良くてもWiFiがつながりにくい…。

●配線の失敗で後悔しないためのポイント

配線はそれ自体が目立たないようにすべき存在ですが、注文住宅を建てる際には間取りと同様に重要なものです。
そのため、間取り図をもとに「自分が住んでいたらどのように動くのか」を想像したうえで配線図をチェックしていくと良いでしょう。

上の事例のような照明のスイッチに関しては、一箇所に集中させるという対策があります。
一方で、このような対策を取る場合、スイッチの位置は極めて重要になるので注意しましょう。

また、WiFiに関してはルーターが一台のみの場合はなるべく家の中心近くに置くようにすると広範囲をカバーできます。それでも電波が悪い場合には、複数のルーターを設置する「メッシュWiFi」がおすすめです。

明るさ・温度・湿度の失敗による後悔

●明るさ・温度・湿度の失敗での後悔事例

・ホテルのようなオシャレな雰囲気を作りたくて、照明はシーリングライトではなくダウンライトを多用。雰囲気はいいけど、明るい場所と暗い場所がはっきりしていて家具のレイアウト変更ができない。

・三階建ての注文住宅がやっと完成。空調は思い切って全館空調にした。とても快適だと思っていたが、三階に部屋がある長男からは「暑い」との声があり、温度調整のバランスが難しい。また、妻からは「乾燥する」との声も…。

●明るさ・温度・湿度の失敗で後悔しないためのポイント

照明は、本やPCのディスプレイでみる場合と実際で体感する場合とでは、かなり違いが出ます。
そのため、必ずショールームを訪れて実際の明るさや色味について確認しておくことが大切です。

また、全館空調の事例のように、快適さを追い求めたとしてもすべての場所・部屋を満足させるようなことは、実際には難しいでしょう。
もちろん、最近の全館空調の性能向上は目覚ましいものがありますが、それでもある程度、割り切りが必要となる部分もあります。

こうしたところについては、インターネットのレビューなどを確認しつつ、自分にとってよりデメリットが少ない製品を選びましょう。

音・ニオイの失敗による後悔

●音・ニオイの失敗での後悔事例

・室内にも開放感を出すために吹き抜けのある間取りをチョイスした。しかし、自室で仕事をしている際にも子供の声やテレビの音が聞こえてくるなど、落ち着ける場所がない。

・キッチンや風呂など水周りを共用するタイプの二世帯住宅を建てた。生活時間帯が異なるので気にならないかと思っていたが、親世帯は朝起きるのが早く、朝ごはんのニオイで目が覚めるのが不快。

●音・ニオイの失敗で後悔しないためのポイント

音やニオイに関する失敗は間取りが影響している部分が大きいので、設計の際に工夫しておくようにしましょう。
具体的には、ワークスペースが欲しい場合にはLDKからはできるだけ遠くに配置する、ニオイが出そうなスペースは家の隅に来るように配置する、といった方法があります。

実際に建てた後で音やニオイについて対策しようとすると、遮音マットを敷いたり、空気清浄機を置いたりといったように導入・運用コストがかかるものになってしまうので注意が必要です。

まとめ

ここまで、家を建てた後の「公開ポイント」についてジャンル別に紹介してきました。

「二回目に建てた家が、本当に満足のできる家」という言葉もあるくらい、初めての注文住宅づくりは難しいものです。ただ、実績のあるハウスメーカーや工務店であれば、これまでの経験から良い家の勘所を押さえているはずです。

気になる部分があれば土地選びや設計の段階から積極的に質問を投げかけ、疑問点は解消してから家づくりを進めましょう。

 

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